競馬

2020 天皇賞(秋)臨戦過程評価

今年の天皇賞、12頭立ては本当に残念。

18頭立てだと枠順の有利不利も大きくなるけど、それも含めて予想するのが楽しいレースなのに、なんか物足りないわ。

 

個々の検証は楽になるっちゃなるけどね。

というわけで、さっそく各馬の臨戦過程評価。

 

臨戦過程評価

アーモンドアイ(→↗)

少なくとも前走よりは上向きの臨戦。5歳になって衰えが囁かれているが、私自身は最近のレースを見る限り衰えを感じたことはない。人間と一緒で多少の経年劣化はあったとしても、今回のメンバー相手に普通に走れば負けないレベルの地力はまだ十分に備えていると思っている。

かつてウオッカ、ブエナビスタという名牝が4歳時に天皇賞(秋)を勝ち、連覇を狙った翌年、それぞれ3着、4着に着順を落とした。ジェンティルドンナも4歳時2着→5歳時も2着と勝つことはできなかった。

しかし、ウオッカが5歳時の天皇賞を迎えるまでに走ったレース数は23戦、ブエナビスタは20戦、ジェンティルドンナは16戦。

経年劣化の度合いとすれば、まだ13戦しか走っていないアーモンドアイのそれは、まだほとんど消耗していないと考えられるのではないだろうか。

それに、ウオッカもブエナビスタも、戦前から次走のジャパンカップ(JC)を最大目標としている節はあった。特に前年のJCを降着で取りこぼしたブエナビスタ陣営、何としても手に入れたいタイトルは2個目の天皇賞よりもJCであったことは容易に想像がつく。

事実、天皇賞で4着に敗れたブエナビスタは陣営の目論見通りにJCで巻き返し、当時は私も涙した(それはどうでもいい)。

 

今年のアーモンドアイに関しては、JCよりも今回こそが重要な一戦。

この馬の場合はすでに天皇賞もJCも勝っているので、どちらかといえば賞金の高いJCを狙うのが一般的なパターンだろうが、今年のJCには無敗の3冠馬たちの出走も噂されているし、さすがのアーモンドでもこの若い力には屈する可能性がある。

有馬記念には出走しないだろうし、香港に遠征できるかどうかも定かではない情勢下において、賞金云々よりもまずは8つ目のG1タイトルと思えば、やはりこの馬の最大目標はここ。

 

天皇賞(秋)の連覇は至難の業というツイートをしたが、実は翌年も一番人気で出走したのは、2000年以後ではテイエムオペラオー、シンボリクリスエス、ゼンノロブロイ、ウオッカ、ブエナビスタの5頭だけで、1勝(クリスエス)、2着2回(オペラオー、ロブロイ)、3着1回(ウオッカ)、4着1回(ブエナビスタ)だからほぼ崩れることはない。

そのうち、牝馬2頭はJCが最大目標だったことは前述の通り、もちろん他の馬たちも暮れの有馬記念出走までを見据えた仕上げではあったろう。

そのうえ、オペラオーはもともと府中2000mが得意のキャラではないし(2度とも重馬場の助けはあったとみている)、ロブロイは海外遠征明けという死角があった。

 

よって、今回も断然の一番人気に支持される上に、ここが最大目標(と私が思っている)、さらに自身の適性的にもベスト条件のアーモンドアイの死角はほぼないというのが結論。

 

ウインブライト(↘)

休み明けの馬は臨戦過程の評価がしにくいのだが、この馬のキャラとして叩き良化型かつ瞬発力勝負は苦手と思えばいい評価は与えることは難しい。

 

カデナ(→)

毎日王冠を善戦したのに天皇賞で人気が上がらず穴を開けるケースがよくあるし、臨戦的には可もなく不可もなくといったところだが、その前走がこの馬にしてはやや走り過ぎのきらいはあるし、あれが精一杯という感じも。まして年齢的にも6歳だし、この馬が3着にきたら正直驚いてしまう。

 

キセキ(↘)

前走は強い2着だが、前哨戦としては最悪の形。多少は人気もするであろうこの馬はバッサリ候補。

 

クロノジェネシス(→↘)

休み明け自体は苦にしないどころかむしろ歓迎のタイプだが、あまりにも強すぎた前走が今回の舞台と真逆の適性を要求される条件だったという意味で下降評価に。今回は地力の高さでどこまでといったところ。

アイビーSや桜花賞で32秒台の上がりを使っているように決して速い上がり勝負に対応できない馬でもないのだが、やはりベターは上がりの掛かるレース。秋華賞以後の5戦のうち3勝を挙げた全てのレースの自身の上がりが36秒前後(で最速か次位)。33秒台の決着となった2戦では取りこぼしているように、瞬発力勝負になれば「並の強い馬」という評価でいいかもしれない。よって2着、3着候補。

 

ジナンボー(↘)

スカーレットカラー(→↘)

ダイワキャグニー(↘)

 

ダノンキングリー(→↗)

休み明けだった昨年の毎日王冠、今年の中山記念を制しながら肝心の本番で散ったことを鑑みて今年はぶっつけで挑んできたのは賢明。

東京コースではアドマイヤマーズ、アエロリット、インディチャンプといったG1馬たちを子供扱いしている。そのいずれもが1800mという点は気がかりではあるが、皐月賞やダービーの走りから2000mに不安のある馬ではない。スピードの持続力の問われた安田記念では脚が溜まらず大敗したが、多少なりともペースが緩み上がり勝負となれば、持ち前の末脚が爆発してもおかしくはない。

 

ダノンプレミアム(→)

こちらも安田記念は惨敗しての参戦だが、それは去年も同様だし、レース質の異なるレースを負けての参戦はマイナスどころかむしろプラスの要素になりうる。ただ、去年と同じ臨戦とはいえ、勢いのあった昨年の方が臨戦過程の評価は高かった。今年はまだ2戦しかしていないし、初戦が海外競馬の不良馬場という不運はあったにせよ、どうも戦績に勢いを感じない。奥手ではなく2歳時から世代トップを走っていた馬だけに、後はその地力の高さをどこまで保てるか…といったところもあり。少なくとも去年の時点で完敗したアーモンドアイを逆転する目はないとみる。

 

フィエールマン(→↘)

常識外れの臨戦で勝った菊花賞は確かに強かったが、それでも超のつくペースと鞍上に恵まれていたことも確か。そして、当時の2着エタリオウはいまやG1では入着すらできず、3着ユーキャンスマイルも善戦止まり。レース選択の巧みさもあって、以後2つのG1タイトルを積み重ねたが、今の長距離戦線はあまりにもタレントが少ない。天皇賞(春)連覇という記録は確かに素晴らしいが、相手関係はさして変わらず、この2年間で対峙した25頭のうち自身以外のG1馬は3年前の菊花賞馬だったキセキだけ。かたや2000m以下の重賞では3戦3敗。5-2-1-2という安定感のある全キャリアだが、それは単にレースを絞っているからという説もあり。今回は真価を問われる一戦となるが、この馬が3番人気になるようなら妙味は薄い。

 

ブラストワンピース(→↘)

今年の宝塚記念ならむしろ負けてきた馬の方が臨戦は上向きとなるのだが、この馬の場合は阪神2200mという舞台が合いそうにも関わらず大敗を喫しての参戦ということで別段良いとも思えずで。キャラ(馬体の大きさ)に似合わず道悪は苦手なのかもしれないが、だからといって府中2000mに変わってプラスに働く要素は少なくて。

 

 


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密かに楽しみにしているアルテミスSの狙い馬挙げときます。

 

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