天皇賞の予想を始める前に今週の全レースのチェックを終えたところだが、勝負候補馬だったショウナンタイガとエルモンストロの名前がなく(除外)、一気にやる気をなくした今宵でございます。
とはいえ、今週も競馬ができることは何物にも代えがたい喜びであるし、気を取り直してすでに枠順の確定した天皇賞を検討していこう。
まずは、恒例の臨戦過程(のみ)評価
枠順が出たので枠順のままに
モズベッロ(→)
エタリオウ(→↗)
トーセンカンビーナ(↘)
ダンビュライト(?)
ミッキースワロー(→)
ステッィフェリオ(↘)
ユーキャンスマイル(→)
キセキ(→↗)
ミライヘノツバサ(↓)
メロディーレーン(↘)
シルヴァンシャー(?)
ハッピーグリン(?)
フィエールマン(?)
(?)というのは、正直、4か月以上の休み明けだと臨戦云々を語るのは難しく、評価のしようがないという意味合いだ。
そして、数少ない上向き評価はエタリオウとキセキだが、これはあくまで臨戦だけの評価で、他の要素も加味すれば、おいそれと自信を持って推せる馬たちではない。いずれも気性的には全くアテにならないからだ。
それでも、一応、臨戦評価は上向きであるし、その2頭の可能性を深堀りしてもよう。
エタリオウ
奇しくも昨年と同じ枠番に収まった。だから何?という話だが、去年の今頃は、「この好枠ならいける!」とこの馬を本命としたことを思い出したもので…。しかし、レースではこの枠を生かすどころか、全く行く気を見せず、序盤の段階で、「終わった…」という展開となってしまった。
それでも、早めに捲り上げて、一瞬は夢を見させてくれたあの脚がこの馬の最後の輝きだったのだろうか。その昨年の天皇賞は、残り800mからのラップが11.7-11.6-11.0-11.9であったから、3コーナー過ぎから動き出したエタリオウが届くはずもなく、フィエールマンから1秒も離された4着とはいえ、そこまで悪いレースではなかったのではないか、この舞台の適性もあるでのはないかという気はしているのだが。
その後の宝塚記念も京都大賞典も全く行く気を見せず、もはや走る気すら失くしたかと思えたほどだが、馬体を絞ってきたジャパンカップでは不利な外枠から積極的な競馬で見せ場はつくった。これは復調の兆しか?ということで、有馬記念でも期待したが、ここも先行できたのは良かったが、あいにく展開に恵まれなかった。それでも再び先行できたことは収穫だと思い、さすがに日経賞なら久々にチャンスもあるだろうと思ったら…またしても不発。JCと有馬記念には情状酌量余地はあっても、ここはもう少し走って欲しかったというのが本音。
ただし、このレースは、スローに流れた割に先行馬受難の流れとなり、最後方から着狙いの競馬に徹して4着に追い込んだサンアップルトンの上がりですら35.3もかかっていた。エタリオウといえば、最近身につけた先行スタイルから早め仕掛けで押し切りを図るも、これが再びアダとなってしまった格好だ。G1を狙う馬なら、どんな展開であれ着外はいかんだろ…との思いはあるが、前哨戦と割り切ればまだ見切れないとの思いもある。
去年の有馬記念以後、人気以上に走ったのは有馬記念のみ(それでも10番人気10着)。他のレースは全て人気以上に走れていないので、明らかに人気先行タイプということは分かっているが、なぜかやられてもやられても追いかけたくなるこの馬の魅力はなんだろう(笑)
今回、乗り替わりではあるが、鞍上は日本人最高ジョッキーでともえいる川田騎手(長距離だと微妙だが)。そして、まがりなりにも菊花賞2着馬。今回あたりはさすがに人気も落ちそうだし、つい最近まで条件戦を走っていた馬たちよりも人気が下なら、いよいよ妙味が出てきたぞと、そんな気持ちで穴で一考。
キセキ
前哨戦で1.6倍だった馬を想定6倍で買える今回は妙味としては悪くない。その前走にしても、あれだけひどいレースをしながら、ユーキャンスマイルとは0.6秒、トーセンカンビーナとは0.3秒の差。あのひどすぎたスタートが少しでも改善されれば、この2頭との逆転の目はあるだろう。
ただ、この乗り替わりをどう見るか。陣営が川田騎手を降ろし、スタート巧みで長距離も得意な武豊騎手に白羽の矢を立てたならいいのだが、これが川田騎手サイドからの断りだとすると悩ましくなる。川田騎手は自分の意に沿わないタイプの馬には乗らない男。前走のレース後、今後のキセキの走りに対する不安を吐露していたし、内心では、今のキセキには乗りたくないと思ったのではないかと推察するのはうがちすぎだろうか。
確かに武豊騎手は長距離が得意ではある。が、キセキのような気難しいタイプを御せるかどうかとなると話は別。たとえ逃げて気性をコントロールできたとしても、今のキセキではそのまま押し切りを図るのは至難の業と思えるし、私は今回逃げるのは音無厩舎のいずれかだと思っている。よって、どんな形であろうといろいろと悩ましく、本馬に関してはもう少し考えたい。
以上、臨戦過程上向き馬の中では、エタリオウはまだ見切れない、キセキは相変わらず人気をしそうだし、もう少し考えるといことに。
その他の馬たちも軽く見解を
モズベッロ
[ディープブリランテ産駒だが、気性的に素直でレース中の折り合いも楽なので長距離向きなのだろう。この資質は長丁場では強み。3200mといえども2500mをこなしている馬に距離不安は感じないし、この枠でジッと脚を溜め、ソツない捌きができれば上位争いも可能と思える。頭はないが、2、3着なら]
トーセンカンビーナ
[穴人気しそうな本馬だが、臨戦的には買いたくない。上がりは優秀だが、いつも位置取りが後方なので、そういうタイプの馬はこの舞台では通用しない。脚は使っても5着、本当に恵まれても3着が関の山かなと思っている]
ダンビュライト
[京都は得意でスタミナもあり、中間の稽古の動きも目立っている。が、この馬の場合、去勢明けの休み明け。そもそも去年のフィエールマンが勝つまで、AJCCからの臨戦だってありえんだろと思っていたくらいで、いまだG2でしか通用していない6歳の休み明け(しかも去勢で体調面も分からない)を強く推すことなどできない]
ミッキースワロー
[関西では結果の出ない菊沢厩舎と揶揄されているが、確かにそこは気になる材料。ただ、そもそもアエロリットにしろ、本馬にしろ、本当に合った条件では使われていない。天皇賞春の舞台は悪くないと思える。本馬の父トーセンホマレボシは、このレースで2着したトーセンジョーダンの弟。こうした血統面の縁は大事にしたい。トニービンの血が有益なレースで母父ジャングルポケットという点もプラス。菊花賞ではキセキの6着だったが、近年稀に見る極悪馬場だったので、あの一戦では長距離適性は図れない。直線を向くまでの手応えは、キセキはおろか他のどの馬よりも良かったぐらいなので、最後に伸びきれなかったのが道悪のせいと仮定すれば、良でどんな走りを見せるか楽しみではある]
スティッフェリオ
[前走はエタリオウをつぶして押し切りを図る強い競馬。ただ、あそこまでが精一杯かな。強いメンバーになると通用しないG2大将的存在]
ユーキャンスマイル
[前走は味な競馬で快勝もキセキの自滅に助けられて全てがうまくいった結果。弱い馬ではないし(むしろこのメンバーでは上位明白)、長距離適性も抜群。それでも全てがうまくいった後というのは臨戦的には決していいとは言えないし、人気とのバランスを考えると、どうしたものかと悩ましい。これまでのG1では菊花賞3着が最高。G2までは良くてもG1だとどう頑張っても3~5着ぐらいの馬というのはいるものだ(例えばローゼンカバリーとか)。今の充実ぶりは天地だが、何気に菊花賞でも去年の天皇賞でも先着していたのは同厩のエタリオウ。本馬も大崩れは考えにくいけど、狙うとしたら2頭出しの人気薄の方かな。乗り替わりも微妙だしね]
メイショウテンゲン
[長距離に矛先を向けて頭角を現してきたが、ちょっと鈍足すぎて、近代の天皇賞には合わない。何気に2000mの弥生賞勝ち馬だけど、あれは馬場の恩恵もあったので。道悪ならともかく、近走3000m以上ばかり使われているローテも厳しい]
シルヴァンシャー
[この馬を穴で推している声を聞いたが、7か月ぶりで激走するほどの力があるとは思えない。この手の馬がきてしまうと、ノーザンファームの外厩の要素が強くなりすぎて、ちょっと興覚めしてしまうというのもあるので、単にそんな甘いローテで来ないで欲しいという願望もある(昨今の休み休みの省エネローテは、競馬を盛り上げるという点からは反していると思うので)]
フィエールマン
[省エネローテの代表格であまり好きになれない馬(笑)。が、それで結果を出しているのだから文句は言えない。去年の覇者だし、あえてあれこれ述べることもない。ただ、休み明けが当たり前のようなローテになっているが、本来は決して有利なローテとは思わないし、この馬自身、G2でもコロコロ負けているように真に強い馬と認められない。だから今回もよもや馬券を外すことはないと思うけど、連覇濃厚という前提では予想したくないなと思っている]
いやー書き出すと、ダラダラと長くなってしまった(特にエタリオウ)。そして結局まとまらない。今回の天皇賞は難しいよ。個人的にはスルー案件。まぁ見て楽しむ意味で軽く100円で遊ぶ程度になるだろう。その代わり予想は楽しむ。ああでもないこうでもないと。好き勝手なことを言えるのは結果の出ていない今のうちだ(笑)
今のところ気になっているのは、モズベッロ、エタリオウ、ミッキースワローあたり。当然フィエールマンは軽視できない。キセキとユーキャンの扱いがカギだけど、近年の波乱傾向の強いこのレースで、上位3頭で決まるとも思えないし、波乱の目も期待したいやね。
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1970年代生まれ。生粋のギャンブラー(中央競馬のみ)でありながら、自然散策や温泉、寺社仏閣巡りなど一見すると相反するような殊勝な趣味を持ち、毎週のように出かけているので馬券は旅先で買うことが多くなっている。便利な現代に感謝。ほか、三国志や中韓歴史ドラマをこよなく愛し、中国4000年の歴史を持つ気功や太極拳などもかじっている。実生活では愛猫との2人暮らし。セミリタイアを夢に、競馬だけでなく、株式投資やFX、せどりなどいろんな金稼ぎには大いに興味あり。このブログもアフィリエイトやGoogleアドセンスを始めるきっかけとして立ち上げた。