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2024 毎日王冠 臨戦過程評価

過去10年の毎日王冠の結果を眺めていたら、勝ち馬のうち7頭はG1で2着以上の実績馬だった。他の3頭は2走前に重賞勝ちがあって他にOPで4勝も挙げていたエアソミュール、その時点で8戦7勝(前走重賞V)のエイシンヒカリ、重賞を含み3連勝中のエルトンバローズ。G1連対以上馬か、近走で相当に勢いのある馬だけが勝っているという事実。

今年は2歳時のホープフルS2着のトップナイフは頭は厳しいとして、他でG1で連対以上があるのはローシャムパークだけ。じゃあローシャムで決まりか?となるとちょっと違う感じもして。過去の勝ち馬は1600~1800m向きの馬が多いけれど、ローシャムパークは1800mも勝ってはいるが2000mがベストという感じで。勢いでいえばホウオウビスケッツだけど、この馬も東京ベストという感じではなく…

意外と混戦で難しそうなので、自分自身も一頭ずつ確認するために見解を記していきます。挙げていない馬は厳しいという見立てです。

 

エルトンバローズ(→)
安田記念で不完全燃焼だった後の前走の方が臨戦過程は良かった。今回は臨戦面の上積みはないが、昨年の勝ち馬で適性はあるし、自身の力は出し切るタイプで不発は少ない。前走の負け方も悪くなく、斤量も去年から3キロ増だが、前走からは1キロ減で問題なし。内枠を引ければ面白いが、杉山&西村のコンビで先週のルガルに継いでの重賞連勝というのは確率論的には難しい。

オフトレイル(→)
前走は溜めての決め打ちがハマった形。昨年はラジオNIKKEIを勝利したエルトンバローズが勢いそのままに古馬を撃破したが、前走の勝ち方は良いとは言えないし、力量的にも見劣る印象。

シックスペンス(⤴)
ダービーはスプリングSからの異端ローテだったし、現状距離が長かった印象。現状ベストとも思える1800mへの短縮は歓迎。ただ、デビューからの4戦全てがスローペースだし、スプリングSも相手と流れに恵まれた感はある。自身の臨戦は間違いなく上昇だが、まだ古馬との比較が未知数な割に過剰人気になりそうな点がどうか。

ダノンエアズロック(⤴)
ダービーはプリンシパルSからの中2週で入れ込みもあったし、臨戦的にも良いとは言えなかった。レース前から終戦といった様子だったので結果は度外視でいい。本馬もシックスペンス同様にタフな経験値が少なく、タイトな流れとなった弥生賞では惨敗(これは別要因もあったが)。東京芝1800~2000がベストの印象で条件は合っているが、状態面、人気面も加味してから。

ホウオウビスケッツ(→)
良いリズムの連勝で今は勢いがあるので順張りで良い感じはするが、前走が(巴賞から)鬼門ローテでの完勝ということで、函館の舞台適性が非常に高かったことが窺える。東京でも東京新聞杯3着があるように対応できなくはないが、条件比較で言えば前走時の方が合っていたので、臨戦面に限れば平行線。自身が逃げる、あるいは番手からでも容易には止まらないイメージは持てるが。

マテンロウスカイ(⤴)
前走は海外で力み気味に逃げての大敗。先行策から我慢してちょい差しという本馬のパターンではなかったし、気性的に海外遠征向きの馬ではないのだろう。当然ながら国内に戻る今回の方が馬としては走りやすいし、前走経験も糧にはなりそう。気性的にアテにできない面はあるが、2走前にG2を勝っている格上とも言える馬。人気次第で面白い。

ヤマニンサルバム(→)
近4戦中3勝と勢いはあるが、いずれも恵まれたとまでは言わないが、全て自分の競馬をさせてもらい全力を出し切っての好走。競馬の上手な馬だからこそできる芸当ではあるのだが、OP大将ならぬG3大将的な雰囲気もあってG2の格上げ戦でどこまでやれるかは半信半疑。内枠向きの馬でインで脚を溜めて去年のエルトンバローズのようなこすい競馬ができれば可能性はあるが、金鯱賞の内容からもハードルは高そう。

ヨーホーレイク(→)
ヤマニンサルバムが大敗した金鯱賞で2年2ヶ月振りで厳しい流れを先行して3着だから恐れ入る。次走の新潟大賞典は前走激走の反動があっておかしくない悪臨戦だったし、内枠でトラックバイアスに恵まれない中でも3着だからこれまた恐れ入る。前走は相手の勝ち味の遅さに助けられたとはいえ、G2の上位常連ボッケリーニを封じたのだから立派。もともとG1の舞台に立てるレベルの馬が完全復活。狙いは天皇賞(秋)だろうから仕上がり度合いも注視したいが、能力的には上位争い可能。2000mがベストで東京芝1800mの開幕週には一抹の不安(その分で臨戦面は平行線)。

ローシャムパーク(⤴)
2走前の大阪杯時は臨戦過程が良く、前走の宝塚記念時は臨戦過程が良いとは言えなかった。それでも5着と格好は付けたように能力自体はここでは最上位。今回に関しても臨戦面だけでは1位。ただ、手放しで本命視できないのは、適性面が東京よりは中山、阪神、洋芝などのO型コースであるため。当コースのむらさき賞で勝利はしているが、あくまでも3勝クラスのこと。これで人気が3番人気前後ならまだ見合うが、1番人気濃厚となると悩ましくなる。ここも格好は付けてくるはずだが、人気や枠なども加味して。

 

~~戯言~~

毎日王冠は何気に名勝負が多いですね。今でも記憶に残る、サイレンススズカ VS エルコンドルパサー VS グラスワンダーの名勝負もそうですが、個人的にはまた古くさい話を持ち出しちゃいますが、1984年もいわゆる3強が覇を競った名勝負と呼べる一戦だったと思っています。

1番人気サンオーイ、2番人気ミスターシービー、3番人気カツラギエース。

あの絶大な人気を誇ったミスターシービーが、休み明けとはいえ1番人気を譲った相手が、カツラギエースではなくサンオーイ。この馬は大井出身で、東京王冠賞、東京大賞典を連勝して中央に殴り込んできた。初戦の安田記念でいきなり3着したインパクトが人気を助長したのでしょうか。その後の2戦はダート戦を走ってOP1着→重賞2着でしたが、この毎日王冠で1番人気に推されたのはちと過剰だったのでは。何せカツラギエースは春に大阪杯、京阪杯、宝塚記念と3連勝していて名実ともに中距離の王者だったんですから。結果もカツラギエースが激戦を制し、ミスターシービーが休み明けでも地力を見せて頭差2着、サンオーイも僅差の3着で過去の映像で振り返ってもかなりの名勝負です。

春の重賞3連勝に毎日王冠のタイトルも加え、秋天こそ5着に敗れたものの、ジャパンカップを10番人気で制したカツラギエース。毎回人気にならず馬券的にも美味しい馬だったんでしょうね。終わってみたら暮れの有馬記念も2着でまとめ、時代が時代なら超一級の名馬として後世にその名を語り継がれておかしくなかった馬なんですよ(同時期にシービー、ルドルフがいたのは辛い)。カツラギエースファンがこうしてその名を語り継いでいこうと思います。

 

もう秋ですね~(日中は少し夏が盛り返しているけど)

寒暖差で体調崩す方が多いようなのでお気を付けて!

 


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