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2024 有馬記念 臨戦含めた評価

初めてリアルで有馬記念を観たのはメジロパーマーの勝った年で、その翌年がトウカイテイオー奇跡の復活。パーマーの2年前の伝説のオグリキャップや、その翌年、別の意味で伝説となったダイユウサクを観られなかったことは惜しいだけど、ちょうど良い頃から競馬(有馬)を観ることができたよなぁと思っている。

その時代以降の勝ち馬一覧を眺めてみたところ、ダイユウサク、メジロパーマーという希代の大駆けが2年連続続いた後は、いずれも暮れの大一番に相応しい一流馬しか勝っていないんだなと。

とすると、今年も順当だろうなと思いつつ、ダイユウサクが勝った年はメジロマックイーン(1.7倍)、メジロパーマーが勝った年にはトウカイテオー(2.4倍)という時の絶対王者がいたわけで、今年だって何が起こるか分からない(それが筋書のない競馬というもの)。ドウデュースの勝利で大団円というのが理想的なドラマなのかもしれないけれど、例えばアラタみたいな馬がダイユウサクしちゃっても、それはそれですごいドラマ。

何はともあれ、ドウデュースが出走してくれたことが何よりも嬉しい。昨年はイクイノックスの回避が残念だったからね。

水曜日の追い切り、木曜日の枠番抽選会とこれから益々盛り上がってくるけど、今日は自分の中でも各馬を整理するための見解を書き記すとします。

 

アーバンシック(⤴)A
菊花賞から有馬記念はちょうど良い間隔で、臨戦的にも非常に相性の良いレース。この路線から参戦しただけで2割増しで評価しても良いくらいだけど、アーバンシックに関しては菊花賞が出来すぎのレースだったことがどうかという見極めは必要。それにこの馬自身、春の時点では伏兵の一頭に過ぎなかった点、菊花賞の②③着馬も条件馬で、その後に続いたショウナンラプンタ、シュバルツクーゲル、ハヤテノフクノスケなども春の時点ではクラシックでは全く歯が立たなかった(どころか参戦すらできていなかった)馬たち。ダノンデサイルとコスモキュランダが自滅して、条件戦に近いメンバーレベルのG1を勝った馬との見方も出来るだけに、古馬との能力比較が悩ましい。それでも伸び行く3歳でこのローテなら懐疑的に見るよりは高評価するのが筋だろうけど。

 

シャフリヤール(→)C
去年の有馬記念は3着タイトルホルダーとタイム差なしの5着。当初香港を予定していたのを急遽の路線変更で、挑戦面で難しさのある中でかなりの健闘。血統的にもピークはダービー時で、緩やかながらも衰えているはずだが、自身の力を確実に発揮する真面目さと、常に展開利を得られる器用な立ち回りで崩れない。ただ、去年にしても絶好枠を活かして、それでも大味すぎる競馬をしたジャスティンパレスには先着を許したわけで。今年も去年ほどの絶好枠を引けば完全に無視はできないものの、本質的に中山2500mも合うタイプとは思わないので、現時点では手が回らないかなという評価。

 

シュトルーヴェ(→)C
宝塚記念は初G1の上に馬場や枠にも恵まれず参考外、ジャパンCも条件戦並のスローでドウデュースより後ろから行っては物理的に届きようもなく。それでもジャスティンパレスとは0.3差、流れの向いたスターズオンアースとは0.2差。春先の日経賞、目黒記念は弱い相手に辛勝でも、G2を2連勝は並の馬にはできない芸当。特に同舞台の日経賞を勝っている点はプラス要素。かつて、似たタイプのアドマイヤモナークが、秋天、ジャパンCでいずれも12着と大敗して、有馬で最低人気まで人気を落として2着激走というケースがあった。アドマイヤも上期には日経新春杯、ダイヤモンドSの連勝から日経賞3着という実績を積み上げていたのが本馬にダブる。ただ、あの年はダイワスカーレットが強すぎて、他の先行馬が総崩れからの漁夫の利を得た形。今年はそんな流れにはならないだろうし厳しかろうなと思いつつ、現時点では完全消しまではしないでおく。

 

ジャスティンパレス(→)A
昨年の有馬記念4着からちょい足らずの馬に成り下がっている現状だが、有馬以降のの4戦も全てG1だし、道悪馬場で度外視可能な宝塚記念を除けば悪くない走りは見せている。秋天は明らかに先を見据えた仕上げに加え、出遅れ+直線も進路を探しながらの立ち回り、ドウデュースの陰に隠れつつもインパクトのある走りは見せていた。ジャパンCは流れが遅すぎて切れ味の差だけ見劣った形(それでもスタートを出たことは収穫)。昨年は曲がりなりにも1番人気に推されていた馬だし、負けて強い内容だったのは周知の事実。1年経って極端に力が落ちたとも思えないし、今年は秋3戦目にしてコース追いも導入してきた。昨年以上があっていいのでは。

 

スターズオンアース(→)B
ジャパンCは昨年同様の休養明けでも、今年は故障明けということで軽視。結果、流れが向きながら、本馬らしい走りが見られなかったので、やはり順調さを欠いての休み明けは息持ちの面も含めて負担が大きい。叩き2戦目の今回は当然ながら上積みしかなく、昨年2着の走りを見ても今回は軽視禁物。本馬自身は根幹距離に強いタイプと見ているが、ドゥラメンテは当コースが得意だし、川田騎手がプログノーシスではなく本馬を選んだ(?)事実も大きい。先行するようになってかつての爆発力は鳴りを潜めている感じもあるが、有馬においては先行力は武器になる。

 

スタニングローズ(→)C
エリザベス女王杯は有馬と同じ非根幹距離なので、エリ女好走馬が有馬を好走するケースは多い。常識的に判断すれば買いにくかったクイーンズリング、サラキアあたりもこの組からの臨戦になるし、本馬も安易に軽視してはいけないと思うが、その半面そもそも地力が足りないのでは?との思いもある。ただ、クイーンズリング、サラキアも戦前は力不足と見ていたし、サラキアに関しては最悪の臨戦過程と枠での激走。何度やってもサラキアだけは買えないので、この馬の好走は例外と思うことにしている。ただ、あまりにも驚きの激走だったので、その末脚は未だ脳裏にまとわりついて、同じ牝馬の本馬に関しても現時点で完消しにできない。

 

ダノンデサイル(⤴)A
前走は休み明けでも完璧な仕上げだったが、ダービーから菊花賞への直行という異例のローテだったし、その時から先も見据えているという陣営の談話もあった。さらに周知の通り、おかしな流れになって後方に下げざるを得ない不運もあって。それでもテレビには映らない位置から最後は6着まで差を詰めていたのが能力の証(終わって結果を見て、ここまで来ていたんだ!という感じだった)。前走で全く能力を出していないという観点から臨戦的には前進しかない。アーバンシック同様に古馬との力関係がカギだが、器用に立ち回れるセンスがあるし、ダービーを勝った東京2400(JC)ではなく、ここ1本に絞ったローテも好感。

 

ドウデュース(⤵)A
臨戦的には下降評価となるが、能力的には最上位だから位置づけが悩ましい。東京を2連勝していても、東京の方が適性が高いと言えないのは、昨年の当レースの鮮やかな勝ちっぷりがあるからで、個人的にも中山の方がベターと見ている。ただ、紛れが生じやすいのは中山の方だし、常に後方から立ち回る馬は不発の可能性も考慮する必要もある。秋2戦を叩き台のようにして最後に全てを爆発させた昨年に比べ、秋1戦目から全力投球、2戦目のジャパンCはビジュアル的には圧倒的な強さに映ったが、終わってみれば2着とクビ差。派手なレース振りで圧倒的な強さは感じさせるが、こういう競馬しかできない点は弱み。稽古は抜群(というか前2走以上?)で疲労の懸念は一切ないように感じるが、稽古と実戦は違うもの。場合によっては取りこぼしもあるとみる。

 

ブローザホーン(⤴)B
ジャパンCはただでさえ適性のない舞台に展開も向かずで参考外。京都大賞典のように後方ままというわけではなかったし、初めて上がり33秒台の脚を使ったように本馬自身は確実に前進した。今回は2戦2勝の舞台に替わって前進しかないし、陣営の最大目標は当初からこのレース。春天や宝塚よりも明らかにメンバーレベルが上がってはいるが、それでも同年の宝塚記念馬がここまで人気を落とせば警戒は必要。

 

プログノーシス(→)C
今回なぜ川田騎手が騎乗しないのか?本来ならロマンチックウォリアーを追い詰めた盟友とも言える本馬を選びそうなものだが…。川田騎手ですら手を焼いた本馬を三浦騎手が乗りこなせるのかというのが焦点。追い込みのダンディズムに三浦騎手が乗ったら突如先行した経緯もあるし、乗り替わりで良い化学反応を見せる可能性もなくはないが、先行すれば持ち味が活きなさそうだし、後方から行けばそれはそれでコースなりの不利を被る。臨戦面も可もなく不可もなく(やや下降)なだけに、なかなか難しい立ち回りになりそう。

 

べラジオオペラ(⤴)A
秋天からの直行ローテは昨年のジャスティンパレスこそ4着だったが、それ以前の5年連続で好走馬を輩出した絶好ローテ。昨年のジャスティンパレスは秋天では漁夫の利を得ての激走後だったので、人気に推されてはいても絶対視はしていなかったが、本馬は秋天を叩き台にした感じで状態を一気に上げての参戦。競馬が上手で常に勝利ポジを確保できる点も強み。カナロア産駒で中山2500mがどうなのかという懸念はあるが、同産駒はイメージよりも長距離適性があるし、牝系のカラーを打ち出すので、母父ハービンジャーなら対応可能では。

 

それでは有馬を予想からレースまで今週いっぱいしゃぶりつくしましょう!

 


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