大阪杯といえば、サトノダイヤモンドの復活を期待した6年前が想い出される。
一時はキタサンブラックを凌駕するほどのパフォーマンスを見せながら、凱旋門賞への挑戦が仇となって、国内復帰初戦の金鯱賞でスワーヴリチャードに完敗(のみならず格下だったサトノノブレスにも足元をすくわれての3着)。
でも、その金鯱賞を叩いて大阪杯は変わってくれるはずと期待していた。
…のだが、かつての隙のない走りは見られず、馬群にもがいて7着というのが現実だった。
勝ったのは金鯱賞を勝ったスワーヴリチャード。この時点ではG1を2つ勝っていたダイヤモンドより格下だったけれど、勢いが格を凌駕した。
この大阪杯はG1ながら格がモノをいうケースよりも、勢いが格を凌ぐケースが多い印象。G3を勝ったばかりのレイパパレが、コントレイルやグランアレグリアに影も踏ませず圧勝したのも記憶に新しい。
G1とは名ばかりの薄いメンバー構成になりやすいため、格下馬のハードルが下がったことが要因かもしれない。
そういう意味で今年のソールオリエンス。復活が期待されるが、復活するまでは主軸に推すのは危険かもしれない。終いは来るので次こそは…と期待したくなってしまうのだが、次も同じような競馬になるだろうし、阪神2000mのコース形状が適していないことは明らか。
過去に穴を空けたステファノス、ペルシアンナイト、アルアイン、ダノンザキッドらに共通するのがマイル重賞での実績だが、それはマイルを走れるスピードと器用さを必要とする舞台ということ。ソールオリエンスにそのスピードと器用さは感じない。
それと関連するのが道中の位置取り。G1昇格後の近7年3着以内の21頭中、4角5番手以内の馬が16頭(毎年必ず2頭以上の該当馬が馬券に絡んでいる)。
さらに今回だけ突然先行するわけではなく、2走前も先行しているケースが多く、近2走ともに4角5番手以内で競馬をしていなかった馬で馬券に絡めたのは4頭だけ。
その4頭は、
・ヤマカツエース(前走G2を1番人気で勝利。前走4角6番手)
・ペルシアンナイト(G1馬)
・ポタジェ(前走前残りの金鯱賞を4角12番手から4着。今回突如先行したパターン)
・スターズオンアース(G1馬)
ポタジェ以外は本番でも4角5番手以降から好走しており、地力上位馬だけが位置取りの不利を覆せるとみて良さそう。ポタジェのように突如先行するケースは鞍上次第というところもあって読めないが、この1例だけなので例外的と考えて良さそう。
その観点から今年のタスティエーラ、ソールオリエンスが近2走とも4角6番手以降、べラジオオペラ、ローシャムパークが2走前に4角5番手(ギリ圏内)で、レース質から考えると楽観視はできない状況。
タスティエーラ、ソールオリエンスはG1馬という名目があるので、能力で位置取りの不利を覆す可能性はあるが、今回も後方から運ぶようなら不利な立ち回りになることは必至だろう。
これら上位人気想定の4頭のうち、行こうと思えば行ける自在性があるのはタスティエーラ、べラジオオペラ。行けば持ち味の活きないソールオリエンス、ローシャムパークは気性的に序盤は控えてじんわり進出したいタイプといったところ。
ソールオリエンス、ローシャムパークは昨日の臨戦過程評価では(⤴)としたが、この馬自身は走れる態勢にあっても、今回の舞台適性にマッチしていないところが悩ましいところ。
また4角5番手以内の馬が好走しやすいといっても、【11→8→6→4】と捲って先団に取りつくような馬よりも、【4→5→4→4】といった感じで序盤から先行してその位置を保てる馬に好走例が多い。
ということで、ここでは今年、道中5番手以内にいそうな馬の予想を。
・ジオグリフ
・スタニングローズ
・ステラヴェローチェ
・ハーパー
・プラダリア
上記が近走でほぼ5番手以内で走っている先行する脚を持つ馬たち。
このうち、さすがに腱の炎症で10ヶ月振りのスタニングローズ、OPを辛勝勝ち後のステラヴェローチェは厳しいのでは…
とすると、残るはジオグリフ、ハーパー、プラダリア。
そこに加えるならば、本来は先行もできるタスティエーラ、べラジオオペラ。
タスティエーラの2走前は休み明けの菊花賞。騎手心理から控えるのは当然だし、前走の有馬記念も7枠で物理的に先行するのは難しかったという状況。松山騎手の弥生賞、皐月賞の立ち回りからも消極的な騎乗はしてこないのでは。
べラジオオペラはもともと先行馬で行こうと思えば行ける馬。前走京都記念はプラダリアをマークして脚を図る感じもあった。
ということで、ソールオリエンス、ローシャムパークら実力馬の評価はひとまず置いておくとして、現時点で馬券に組み入れたい馬たちは、ジオグリフ、ハーパー、プラダリア、タスティエーラ、べラジオオペラといったところ。
これに枠や追い切り、人気の流れも考慮して(ルガルのように突然過剰人気になってしまう馬は嫌煙したいところもあるので)詰めていければと。
まぁ、ハーパーに本命を打つ思い切りのよさは私にはないので(^^;、ジオグリフ、プラダリア、タスティエーラ、べラジオオペラの4択になるでしょうね。
さて、水曜日からは特別戦よりも楽しみな平場戦の予想が始まるので、ここで大阪杯の予想は一旦打ち止めにして、最終的には週末に。
そういや去年の大阪杯はジャックドール◎、スターズオンアース▲だったのに、3着ダノンザキッドは個人的にはいいと思っていたのに関係者情報で厳しいと聞かされ、無印にしてしまって3連系では泣いたんだった。
今年の中山記念でもレッドモンレーヴの関係者情報(その時はやり)で泣いたけど、あまり成長していませんな(^^;
ま、こうした経験を経て関係者情報ほど信頼できないものなはいと今は確信している次第だけど。
何はともあれ一年って早いね。何より今年も無事に大阪杯が見られそうで、それが一番嬉しい。いろいろあった激動の一年だったから余計に。
今年も楽しんでいきましょう。
↑特別戦の狙い馬
1970年代生まれ。生粋のギャンブラー(中央競馬のみ)でありながら、自然散策や温泉、寺社仏閣巡りなど一見すると相反するような殊勝な趣味を持ち、毎週のように出かけているので馬券は旅先で買うことが多くなっている。便利な現代に感謝。ほか、三国志や中韓歴史ドラマをこよなく愛し、中国4000年の歴史を持つ気功や太極拳などもかじっている。実生活では愛猫との2人暮らし。セミリタイアを夢に、競馬だけでなく、株式投資やFX、せどりなどいろんな金稼ぎには大いに興味あり。このブログもアフィリエイトやGoogleアドセンスを始めるきっかけとして立ち上げた。