もう来週は有馬記念。いつも言っているけど、とにかく時の経つのが早いことよ。しかもその早さは自分が年を取るほどに早まっているとしか思えない。毎年そんなことを言いながら有馬記念を見続けてきて早32年。はじめて見た有馬記念の勝ち馬が15番人気馬だったというのも良かったんだか悪かったんだか。
その勝ち馬というのはメジロパーマー
15番人気でもその年の新潟大賞典、宝塚記念を圧勝していた馬。宝塚記念の後に、京都大賞典、天皇賞(秋)の2戦を大敗しただけで人気は大急落。おそらく今の優秀な競馬ファンであれば、この馬をそこまで軽視しなかったろうね。
そして今年、似たような戦歴を辿るのがブローザホーン
今年の日経新春杯1着、天皇賞(春)2着、宝塚記念1着という堂々とした戦歴を持ちながら、もはやその栄光も遥か遠くへという状況。たびたび復活がテーマとなる有馬記念だし、この馬の復活に期待する手もあるのかなとも思ったり。ただ、今の優秀なファンなら32年前のメジロパーマーほど軽視されることはなさそうだけど。
あと今年の焦点は、ドウデユースがゼンノロブロイ以来の秋G1トリプルクラウンを成し遂げられるか否か。昨年は最初の2戦を凡走して最後の有馬記念で戴冠。今年は最初の2つを勝っているわけだから、当然昨年以上と思いきや、「確実」と思われたところに落とし穴があるのも競馬だから何とも言えない側面も。臨戦的には決して良くはないし、ドウデユースに勝てそうな馬の発掘作業が楽しみ。
それでも秋3冠をスキップせずに出走してきてくれるのが何ともありがたい。省エネローテが蔓延する昨今において、これだけ競馬を盛り上げてくれて感謝しかなく。馬券で主軸にするしないは別問題として、この名馬の走りはしっかり目に焼き付けておきたいね。
さて、その前にまずは今週の朝日杯FS。このレースは基本的には堅いし、シンプルな思考で考えれば良さそうかなと。
ポイント1:前走好走馬が強い(前走1着⇒24頭、前走2着⇒3頭、前走3着以下⇒3頭)
ポイント2:前走人気馬が強い(前走1人気⇒16頭、前走2番人気⇒8頭、前走3番人気以下⇒6頭)
⇒前走2番人気以内1着馬が圧倒的
該当馬:アドマイヤズーム、アルテヴェローチェ、ニタモノドウシ、ミュージアムマイル
このうち、低レベルのクローバー賞を勝ってきたニタモノドウシの評価を下げて、残る3頭で決まりでもいいくらい。人気同士で物足りなさは感じつつ、3番人気以内が2頭以上絡んだ年が10年中8年もあるレースだから、無理に捻る必要もなさそうで。
2016年だけは、6番、7番、12番人気で決まっているけど、この年は個人的には勝ったサトノアレスに本命を打っていて、この馬が6番人気というのはいかにも過小評価で。さらに1番人気が牝馬、2番人気は新馬→重賞2着後の馬(今年で言えばタイセイカレントのレベル)、3番人気が新馬勝ち直後の馬という低調なメンバー、その上オッズに歪みがあった年で例外。
今年も例年に倣って3番人気以内が2頭は絡むとみれば、アルテヴェローチェ、ミュージアムマイルでいいのかなと。
アルテヴェローチェの勝ったサウジアラビアRC組は勝ち馬が出てくればオール馬券内。朝日杯後の12戦中11戦で二桁着順を続けたドルチェモアですら、このローテの恩恵があって3連勝でG1を戴冠。2歳戦において勝って勢いのある臨戦というのはそれだけで有利だし、サウジアラビアRCはレース間隔的にもちょうどよいというのがその要因か。
これら以外の馬たちで可能性があるとすれば、下記の馬たちくらいと思っているので、今回は絞って見解
●アルレッキーノ
前走3着以下から巻き返した馬というのは近5年では皆無、その前の5年でも3頭だけ。それらの馬は、アルマワイオリ、ボンセルヴィーソ、クリノガウディーで、それらがどんな馬だったかというと、
・アルマワイオリ
前走デイリー杯3番人気4着だが、2走前にOP勝ちの実績
・ボンセルヴィーソ
前走デイリー杯8番人気2着(クビ差)
・クリノガウディー
前走東スポ杯12番人気7着
正直拾うのは難しい馬たちだが、クリノガウディーは臨戦過程が良かったので個人的には拾うことができた。アルマワイオリも終わってみれば拾えたかなとも思うが(実際には拾えず)、ボンセルヴィーソに関しては個人的には何度やっても拾えない。前走G2で勝ちに等しい2着ながら12番人気なら、手広くいけば拾えなくもないかなとも思うけど、それは後付けの話であって、この手の馬がきたら交通事故と思って諦めるしかない。
アルレッキーノに関しては、サウジアラビアRCで1.5倍の断然人気だったし、キャリアの浅い若駒が一戦凡走しただけなら普通に巻き返しもあり得ると思うが、この馬の場合、アルマワイオリやクリノガウディーほど人気が落ちなさそうな点が微妙。ただ、前走で逃げられなかった馬の逃げの切り札を使えそうだし、新馬戦でクロワデュノール(東スポ杯2歳S)の2着、未勝利戦圧勝の内容からも、まともならデータブレイクの可能性もあるとみる。
●トータルクラリティ
マイル戦を2戦2勝で臨戦的には悪くないが、新潟2歳Sからの直行ローテがどう出るか。この臨戦は過去10年で2頭しかいないが、ケイデンスコール4番人気13着、ショックアクション6番人気13着。この2頭は新馬戦を負けていたが、本馬は新馬を勝っての2連勝なので同一視はできないし、レースセンスが高く、前走も直線で一度交わされてから差し返す味のある競馬。その点は評価しつつ、本馬が負かした馬たちはこのレース後に1頭しか勝ち上がっていないというレベル面もカギに。バゴ産駒でいかにも今の京都は合いそうだが、どの程度まで人気に推されるか。人気も加味して評価したい。
●パンジャタワー
1200mの新馬を勝った直後の京王杯2歳Sを勝利。臨戦面は良くなかっただけにこのレース自体は強かったが、今回も1400mまでしか走っていない戦歴は大きなビハインド。過去10年1400m以下の経験しかなかった馬で好走したのは3頭だけ(シャドウアプローチ、モンドキャンノ、タイセイビジョン)。この3頭は3戦以上のキャリアがあって距離経験のなさを補っていた感じもあるだけに、2戦しかしていない本馬には高い壁となる可能性もある。
各馬の評価
A:アルテヴェローチェ、ミュージアムマイル
B:アドマイヤズーム、アルレッキーノ
C:トータルクラリティ
D:ニタモノドウシ、パンジャタワー
E:タイセイカレント、エルムラント(まず来ないだろうが臨戦過程だけはいい。出てくれば少し気になってしまうので、除外になって自己条件に回られてはいかがですか?と提案したい)
↑特別戦からの注目馬
1970年代生まれ。生粋のギャンブラー(中央競馬のみ)でありながら、自然散策や温泉、寺社仏閣巡りなど一見すると相反するような殊勝な趣味を持ち、毎週のように出かけているので馬券は旅先で買うことが多くなっている。便利な現代に感謝。ほか、三国志や中韓歴史ドラマをこよなく愛し、中国4000年の歴史を持つ気功や太極拳などもかじっている。実生活では愛猫との2人暮らし。セミリタイアを夢に、競馬だけでなく、株式投資やFX、せどりなどいろんな金稼ぎには大いに興味あり。このブログもアフィリエイトやGoogleアドセンスを始めるきっかけとして立ち上げた。