競馬の2強は並び立たないと言われていて、先週も毎日王冠ではG1級のローシャムパークが何もできずに敗戦、京都大賞典も2強どころか3強全て吹っ飛ぶ大波乱。
京都大賞典で当初本命候補だった3番人気のプラダリアは調教が悪く評価を下げましたが、道中は気分良さそうに好位を確保していたので、調教なんぞ関係なく走られてしまうのか?!と焦りましたが、結局は全く動けなかったですもんね(もっともプラダリアに走られたとしても、どのみち当てようのない結果ではありましたが…)。
調教が全てとは思いませんが、ブローザホーンも調教から冴えない感じだったし、この2頭は凡走してみれば、まぁ分かるよ、とも思います。ただ、絶好調教だったサトノグランツがメイショウブレゲに負けちゃうのかい…というのもあって、調教だけでは計り知れない部分もあって、いやはや難しいレースでした。
サトノグランツは絶好枠を引き当てた上に絶好の追い切りで、軸は(3着内なら)これでいいのでは?と思った方も多いのでしょうが(私もそうです…)、前3走で連対もできないような馬がG1馬と互角の人気、過信すべきではなかったのかもしれません。ここまでの波乱となるとイレギュラーでいいのかなとも思いますが、今後の教訓にします。
さて、そんな前振りから秋華賞の2強の取り扱い。悩ましいですね。2強どころか3強全てが好走しているのが近2年なので、秋華賞でスケベ心を出し過ぎるのもどうかと思いますが、さすがに3年連続はないでしょうとも思ったり。
秋華賞のベストの臨戦過程は、桜花賞→オークスからの直行になるので、ステレンボッシュ、チェルヴィニアは地力が抜けている上に臨戦過程もトップということで、他陣営(あるいは穴党)からしたら白旗という状況なのですが、京都芝2000mという舞台は展開次第で紛れがあるし、ステレンボッシュあたりは1週前追い切りの時点でコース追いがないなど不穏な空気も漂っていて。2強が並び立たないケースも往々にしてあるし、諦めずに割れる馬を探していきたいと思います。
アドマイヤベル(⤴)
オークス参戦時の臨戦過程が良いとまでは言えなかったので今回は前走比ではプラス。右回りがどうかも距離はベストだし、アドマイヤリードの下で早熟とも思えない。ただ、今回はフローラSだけ走ってもやや足りないかなという状況。馬群は苦にしないので、絶好枠を引いてようやくヒモ穴にするかどうかという感じ。
クイーンズウォーク(⤵)
中内田厩舎全般に言えることだが、前哨戦、休み明けから妥協なく仕上げてくるので、2戦目は下降臨戦になることが多い。ローズSも展開も向き、川田騎手の完璧なアシストがあり、全てがマッチしての結果。既に重賞2勝、オークス4着も強い内容だったし、世代上位は明らかだが、臨戦過程的には前走以上はないという見立て。後は別の人気馬から行く以上、本馬には飛んでもらいたいという方も多いのでは?(私もそう)。そういう消し方をするとあっさり来られそうな怖さはあるが。
クリスマスパレード(⤵)
2走前に不適なダートを使ってからの臨戦だった前走は絶好だった。よって今回は臨戦面での上積みはない。フローラSは外目を回して負けて強しの内容だったが、紫苑Sは切れる脚のない本馬にとって絶好の流れにはなっていた。前に行ける強みはあるが、並の先行馬にはきついのが秋華賞のレース質。今回も前走に似たような状況が見込めるとはいえ、G1では甘くない印象も。
コガネノソラ(→)
オークスこそ前走(スイートピーS)の激走で走れる臨戦になく大敗したが、スイートピーSの内容は秀逸だった。クイーンSはオークスでガス抜きを終え、間隔も空けて臨戦的には上向いていたが、それにしても初古馬相手に勝ち切った内容は評価できるもの。今回はオークス時と違って余裕のあるローテになるし、相手強化に強い配合ということで、G1のここも侮れない。
ステレンボッシュ(⤴)
地力は抜けているし、センスがあって精神的にもタフでまともなら崩れない。崩れるとしたら状態面に問題があったか、よほどの不利に見舞われた時。本当に良かった時の攻め馬ができていない印象だし、状態が万全とはいえない中で本来の力を発揮できるかどうか。まずは最終追い切りに注目。
セキトバイースト(⤵)
前走は大逃げの形だが、1000m通過は1.00.3と平均ペース。絶好馬場で絶妙の逃げを打ちながら何とか3着ということで、更にタフな状況となる今回は前走以上のパフォーマンスは望みにくい。
タガノエルピーダ(→)
オークスは16着まで負ければ参考外でいい。前走は半信半疑の仕切り直しの一戦で4着だから及第点だったが、好位から運んでセキトバイーストを交わせなかったあたりに物足りなさも。朝日杯FFS、忘れな草賞の走りからもう少しやれて良さそうなものだが、前走を見る限りG1でドンと来いという力量は今はなさそうで。無駄に穴人気しそうな点も懸念要素。
チェルヴィニア(⤴)
ステレンボッシュと共に2大横綱。こちらは夏の調整もうまく運んだようで状態も良さそう。重箱の隅をつつけば右回りだろうが、調整狂いでのぶっつけとなった桜花賞と違い、今回は予定通りの休み明け。コース適性と器用さはステレンボッシュが上だろうが、右回り、コース云々で多少なりとも人気が下がるのであれば、それはそれでありがたい。
チルカーノ(⤴)
戦歴的には格下感があるが、既にオークスまでに勝負付けが済んだような馬なら、こうした異端ローテからの臨戦は面白い。さすがに前走が7頭立てのぬるいレースというのは減点要素だが、新馬戦で17頭立てを経験しているし、頭数アップかつタフな流れは血統的には歓迎要素。兄がジオグリフだし、母系はG1通用の底力がある。
ホーエリート(→)
オークス、紫苑Sの近2走は不利の大きな立ち回りで酌量の余地はある。3走前のフラワーCにしても通った位置を考えれば、勝ち馬(ミアネーロ)に見劣らない内容。前哨戦で大きく負けての臨戦は勢いも大切な3歳戦においては良いとは言えないが、前記の通り不利を伴う敗戦だったし、ミアネーロあたりが評価されるなら妙味的には本馬も押さえても。
ボンドガール(→)
前走の紫苑Sは最悪の臨戦過程で、戦前から良くて3着、だいたい4着以下と思っていたが、際どい3着まで差し込んで、改めて能力の高さを示した形。ただ、近2走とも武豊騎手の苦肉の追い込み策が功を奏したわけで、展開や直線の捌きに注文が付くことも確か。この2戦で練習を終えて本番のここで結実となるのか、あるいは酷暑に2戦のツケがここで出るのか、現時点では判断しにくいところだが、今回も鞍上らしい一発追い込みにかけてくることは明白だし、人気次第であまり妙味は感じない(おそらく4番人気?)
ミアネーロ(→)
オークスは負け過ぎだが、フラワーCも(G1で即通用と思えるほど)そこまで評価できる内容ではなかったし、ある意味妥当な結果。父ドゥラメンテで距離に融通は利きそうだが、ミスエルテ(ファンタジーS1着)を姉に持つ牝系で2400mも長い印象。そういう意味で距離はいいし、前走もフラワーC同様に器用な立ち回りで好内容。最速上がりを使いながらクビ差負けたのも叩き台としては良い負け方のようにも映る。ただ、基本的にG1では壁に当たる牝系だし、格上げ戦でどこまでパフォーマンスを上げられるかどうか。ドゥラメンテの底力が活きるかどうか。
ラヴァンダ(→)
オークスは最悪の臨戦過程だったし距離も長く参考外。ただ、絶好の稽古を見せていた前走で好位から伸び切れなかったのは物足りない。稽古だけならメンバー随一と思えるほどに動く馬だが、だからこそマイル戦あたりを使って欲しいところ。マイルを使ってきた時に狙いたい。
ランスオブクイーン(⤴)
未勝利を勝った直後のオークスで見せ場十分の内容。見方によってはクイーンズウォークあたりと同等か、オークス単体の走りで比較すればむしろ本馬の方が強かったと思えるほど。それでいて2勝クラスも勝ち切れないあたりに物足りなさは感じるが、これこそが相手なりの証。G1でも格負けしないことは証明しているし、前走をガス抜きの一戦と捉えれば悪くない臨戦。
特別戦からの注目馬
1970年代生まれ。生粋のギャンブラー(中央競馬のみ)でありながら、自然散策や温泉、寺社仏閣巡りなど一見すると相反するような殊勝な趣味を持ち、毎週のように出かけているので馬券は旅先で買うことが多くなっている。便利な現代に感謝。ほか、三国志や中韓歴史ドラマをこよなく愛し、中国4000年の歴史を持つ気功や太極拳などもかじっている。実生活では愛猫との2人暮らし。セミリタイアを夢に、競馬だけでなく、株式投資やFX、せどりなどいろんな金稼ぎには大いに興味あり。このブログもアフィリエイトやGoogleアドセンスを始めるきっかけとして立ち上げた。