過去10年の宝塚記念の結果を何気なく眺めていて思った。
堅めの決着の年がただの一度もないなと。
6番人気、10番人気、11番人気で決まった2015年、7番人気、10番人気、12番人気で決まった2018年など、およそ格式の高いG1とは思えない結果になっている年もある。
これは2200mという特殊な距離であることに加え、馬場状態も不安定な梅雨時期ということも起因しているのだろう。
いやいや、だからといってそれにしても…という荒れ模様だが、それなら過去に波乱の使者となった馬たちにどんな傾向があったのかざっくり探っていみよう。
過去10年古い順に5番人気以下で馬券になった馬を列記
6番人気アーネストリー
この時点で中日新聞杯、金鯱賞、札幌記念のタイトルを持ち、前年の宝塚記念でも3着。近走も崩れておらず、は…?なんで6番人気??といった感じである。
6番人気ショウナンマイティ
2走前大阪杯1着、前走鳴尾記念1番人気2着。は…?なんで6番人気??といった感じである。
5番人気ダノンバラード
2歳時にラジオNIKKEI、3歳時皐月賞3着、同年AJCC勝ち、前走鳴尾記念3着。5番人気ならおいしいかなといった感じである。
ちなみに私はこの年の宝塚記念、私はジェンティルドンナを危険視して、勝つ馬はゴールドシップ以外いないと考え、シップからの馬単を適当に流して最もオッズのおいしいダノンバラードが2着にきてくれて61倍をゲットした。これをとある温泉の岩盤浴で汗ダラダラになりながら見て歓喜した記憶がある。レースシーンと共に思い出す汗まみれの想い出。これもまた競馬の良きかな良きかな(笑)
6番人気ラブリーデイ
同年の金杯、京都記念、前走では鳴尾記念を勝った馬は宝塚記念では6番人気。は…?なんでこの馬が6番人気??といった感じである。
10番人気デニムアンドルビー
近2走阪神大賞典2着⇒前走天皇賞(春)10着からの臨戦。近走不振をかこっていた不器用な追い込みタイプ。10番人気も頷けるところだが、過去にはフローラS、ローズSを制し、前年には3歳の身でジャパンカップで鼻差2着。確かな地力は持っていた。2走前に2着しているぐらいだから終わったわけでもなかった。
11番人気ショウナンパンドラ
近2走大阪杯9着⇒前走ヴィクトリアマイル8着からの臨戦。2走前が休み明けで初古牡馬相手の戦い、前走はマイルの距離が合っていない。叩き3走目のここで変わり身を見せた。前年の秋華賞馬だけにその下地は十分になった。
8番人気マリアライト
前年のエリザベス女王杯馬。以後、有馬記念4着、日経賞3着、目黒記念2着からの臨戦。この当時はまだ牝馬には鬼門のイメージが強かったし、ハンデ戦のG2で2着に甘んじた後の一戦で人気がなかったのも無理はないが、普通に強い馬だった。
5番人気ゴールドアクター
2年前の有馬記念馬。以後日経賞、オールカマーのタイトルを重ねた。この年は勢いに陰りが見られたものの、前年のジャパンカップ4着、有馬記念3着と安定した力を持っていたし、前走の天皇賞(春)は明らかに距離が長かったので普通に買える5番人気である。
7番人気ミッキーロケット
日経新春杯勝ち馬。以後、善戦マンの域を脱していなかったが、前走の天皇賞(春)で4着しての臨戦から戴冠。中長距離で重賞を買っている馬は人気がなければ要警戒と教えてくれる一頭だろう。
10番人気ワーザー
外国馬につき省略
12番人気ノーブルマーズ
近2走メトロポリタンS2着⇒目黒記念2着からの臨戦。重賞タイトルなし。ようやく来ました、これはレース後でもなかなか買う根拠を見いだせないぞ、という馬が。条件クラスを卒業するまでに何戦要したか分からないような馬に、デビュー時からエリート街道を歩んでいたサトノダイヤモンドが敗れるとは思いもしなかった。この年は道悪馬場の影響も強かったので、度外視してもいいのかなという気がする。後は枠順の利も最大限に利用した3着だった。
6番人気スワーヴリチャード
共同通信杯、アルゼンチン共和国杯、金鯱賞、大阪杯、ダービー2着、安田記念、JC3着の馬が前走ドバイシーマC3着を叩いての臨戦。は…?なんでこの馬が6番人気??といった感じである。
6番人気キセキ
菊花賞馬にしてG1の上位常連。この年は勢いが落ちていたが、2走前の阪神大賞典では断然人気に支持されていたし、前走の天皇賞(春)も逃げて見せ場十分。この宝塚記念では差しに回る形で重馬場も向いての2着。能力的には十分買える馬。
12番人気モズベッロ
同年の日経新春杯勝ち馬。このレースの勝ち馬という点ではミッキーロケットと同じ。2走前日経賞2着⇒前走天皇賞(春)7着からの臨戦。ディープブリランテ産駒に明らかに長い3200mを経験した後の一戦、道悪も向いて3着激走。決して買えない馬ではない。
以上が人気薄で3着内に激走した馬の簡単な近況プロフィール。
共通点
16頭中15頭に2000m以上の重賞勝ちタイトルあり。
⇒抵触した馬はノーブルマーズ(道悪と枠順の利を最大限に生かす)
16頭中14頭が近2走以内3着内か3番人気以内(好調キープ)
⇒抵触した馬はショウナンパンドラ(G1馬)、ミッキーロケット(前走天皇賞(春)4着)
さて今年。
クロノジェネシス、レイパパレ、カレンブーケドール、アリストテレスの争いといった様相でこの馬たちが1~4番人気になることは間違いないだろう。
ということは、過去10年通りだと5番人気以下のこの馬たち以外の馬が絡むという傾向だが…?
個人的には今年は上位と下位の差が大きすぎて波乱の余地は少ないと考えているが、決めつけはせず過去の穴馬の傾向に該当する馬がいるのか検証。
まず2000m以上の重賞勝ち馬
カデナ
キセキ
モズベッロ
ユニコーンライオン
このうち、近2走以内に3着内か3番人気以内ではないカデナをオミット
キセキ
モズベッロ
ユニコーンライオン
このうち、過去10年30頭中7歳以上は外国馬のワーザーのみだったことからキセキ(カデナ)をオミット
☆モズベッロ
☆ユニコーンライオン
穴を開けるとしたらデータ(傾向)から生き残ったこの2頭
…なんだけど、おそらくこの2頭にしても5~7番人気
しかも、この2頭の臨戦過程はいずれも私の中では下降気味
となると、この人気程度で買う妙味のない馬という判断もでき、やっぱり今年は素直にいけばいいのかなという結論に落ち着いてしまうのであった。
ここまで検証した意味っていったい…
でも、素直にいけばいいという指標にはなったから無駄ではなかったかな。
↑(B)特別戦注目馬
1970年代生まれ。生粋のギャンブラー(中央競馬のみ)でありながら、自然散策や温泉、寺社仏閣巡りなど一見すると相反するような殊勝な趣味を持ち、毎週のように出かけているので馬券は旅先で買うことが多くなっている。便利な現代に感謝。ほか、三国志や中韓歴史ドラマをこよなく愛し、中国4000年の歴史を持つ気功や太極拳などもかじっている。実生活では愛猫との2人暮らし。セミリタイアを夢に、競馬だけでなく、株式投資やFX、せどりなどいろんな金稼ぎには大いに興味あり。このブログもアフィリエイトやGoogleアドセンスを始めるきっかけとして立ち上げた。