天皇賞(春)といえば思い出す、自衛隊を辞めた直後、当時の友人(まっちゃん)に会うために、群馬に遊びにいったあの日のこと。
その友人宅で観せてもらった競馬中継。
あの年は、シルクジャスティス vs メジロブライトの様相だった。
前哨戦の阪神大賞典でタイム差なしのワンツー。
本番でもこの2頭は双璧とみなされていた。
そこで私が天皇賞で軸に選んだのは、大賞典では2着に敗れたシルクジャスティス。
結果、ジャスティスは4着に敗れ、勝ったのはメジロブライトなのであった。
2着に日経賞では4着に負けていたステイゴールド、3着にも日経賞では3着に負けていたローゼンカバリー。
阪神大賞典を勝った馬と日経賞でちょい負けていた馬の決着。
今年の同組の取捨は抜きにして、23年経ってもこの前哨戦組の優位さは変わらないだろう。
というわけで今年の阪神大賞典組の検証。
ディープボンドの前走は全てがハマった。ハマったにしても強くはあったが、あの時以上のパフォーマンスは今回出せないものとみる。それまで超一流でなかった馬が阪神大賞典を勝って、天皇賞をも連勝するケースは少ない。それだけ阪神大賞典激走の代償は大きいのだ。かつて有馬記念⇒阪神大賞典と連勝中だったサトノダイヤモンドですら、本番では大賞典では子供扱いしたシュヴァルグランに逆転を許した(鬼門の8枠に入ってしまった影響もあるが)。
よって、阪神大賞典はあくまで前哨戦とみなし、そこで全く能力を出し切れなかったアリストテレス>ディープボンドの構図としたい。もともと菊花賞では0.7秒先着している格上的存在がアリストテレスだ。大敗した後でも1番人気だとおもしろくないが、幸い2番人気に落ち着きそうなはもいい。
23年前の教訓ではないが、日経賞組からは負けた馬をピック。
これまた全てがハマったウインマリリンよりも、前哨戦に徹した感じのワールドプレミアを上位に。カレンブーケドールは自身の競馬はできていた中での2着、阪神3200mの舞台に代わっての条件面での上積みも乏しいことを考えると高い評価はできない。
むしろこの組では条件替わりが好転しそうなオセアグレイト。日経賞らしからぬ軽いレース質に終わったところから、タフで重厚さを求められるであろう阪神3200mに代わってオルフェーヴル×サドラーズウェルズ系のスタミナが活きてもおかしくはない。
この組は
ワールドプレミア>オセアグレイト>ウインマリリン>カレンブーケドール
今年の天皇賞、上位陣が不安定なのでついつい無理に穴馬を発掘したくなるがそれはやめた。
ここでメイショウテンゲンやマカヒキ、ディバインフォースといった大穴が激走すれば驚くが、「まぁこれは買えないよ」で済ませばいい。
3勝クラスを勝ったばかりで4番人気のディアスティマはもはや穴馬でもない。これは通例だと来ないパターン。天皇賞で前走と同じような競馬ができるとも思わない。格式高いこのレースで条件上がりの馬が通用して欲しくないとの思いもある。これがきたら「まぁ人気してたししゃーないわ」で済ませばいい。
昔から鬼門だったダイヤモンドSを経由してきたオーソリティ。この臨戦で通用したのはフェイムゲームくらい。
スルーオダイナ、ダイタクバートラム、エアダブリン、フォゲッタブルといった名ステイヤーがこの臨戦で人気しながら通用しなかった過去が蘇る。
ましてそのG3で2着に敗れたその馬が鬼門の8枠でそこそこの人気。未完の大器的イメージ&川田騎手で思わず押さえておきたくなる存在なのは確かだが、期待した有馬でも全くダメだった。この手の中途半端に強く、中途半端に人気する馬を買わないことが今年の命題(その分の資金を自身の買いたい馬に回す)。もしきたら「まぁオルフェーヴルだし川田だし、きてもおかしくはなかったよ。でも自分には買えなかった」と納得すればいい。
以上の見解から印
◎①ワールドプレミア
メンバーの弱い菊花賞馬(ディバインフォース4着、メロディーレーン5着)だが、それでも勝ち馬と2着以下には大きな差があるはずで、ここは菊花賞で勝てなかったアリストテレスよりも上位に取った。さして強くはない馬との認識を抱きつつ、臨戦過程はいいし、福永騎手もいい。負けたとしても納得のいくソツのない騎乗はしてくれるのではないか。
○②アリストテレス
前走で悪い面を全て出し切ったことが良い。おかげで陣営も騎手も対策が打てる。距離も道悪も問題はなく、前走は臨戦過程が悪かっただけと私は思っている。ただ、リンカーンの近親でG1だと2着が似合う存在ではあるね。
▲⑫ディープボンド
何だかんだでこの位置に置かざるを得ない。この序列を見て結局1~3番人気かいと自己突っ込みをいれたが、混戦と思われている時ほど案外人気決着もあるものなので。この馬の3着付けの3連単はちょっと買ってみたくなる。
△⑮オセアグレイト
日経賞でも期待したが、スローで立ち回り上手な馬が上位を占める展開では厳しい。有馬記念に続く外枠は痛いが、ここは隊列がばらけそうなイメージもあるし、早めに動いて持久力を生かせるような形なら。なんだかんだでこの舞台でのベテランは不気味。
△⑭ウインマリリン
前走で勝っている馬の強いレース。恵まれた面はあったにせよ日経賞を勝ちながら不当な低評価は皐月賞のタイトルホルダーに通ずる面もあり。普通に考えれば牝馬は厳しいが、ロベルト系で牝馬らしからぬスタミナを備えていることも事実で。
△⑦ユーキャンスマイル
昨年の天皇賞では軽視して正解(だからといって馬券は的中させていないが)。今年の臨戦も別段良くはないが、人気になってしまった去年よりは良く、気楽に乗れば再び3着ぐらいがあっていい。
印をつける馬は以上。
⑰オーソリティ、③カレンブーケドールは文中では切りの方向だが、一応厩舎も騎手も一流で馬の能力自体も上位なので押さえたい方は押さえてもというスタンスで。
今年の天皇賞は今年だけ。まずは3200mの長丁場を楽しんでいきましょう。今週もありがとうございました。
1970年代生まれ。生粋のギャンブラー(中央競馬のみ)でありながら、自然散策や温泉、寺社仏閣巡りなど一見すると相反するような殊勝な趣味を持ち、毎週のように出かけているので馬券は旅先で買うことが多くなっている。便利な現代に感謝。ほか、三国志や中韓歴史ドラマをこよなく愛し、中国4000年の歴史を持つ気功や太極拳などもかじっている。実生活では愛猫との2人暮らし。セミリタイアを夢に、競馬だけでなく、株式投資やFX、せどりなどいろんな金稼ぎには大いに興味あり。このブログもアフィリエイトやGoogleアドセンスを始めるきっかけとして立ち上げた。