この一週間、菊花賞のことを考えに考え抜いてきたが、枠順の出た今日もいまだ結論は出ていない。
当初は「だいたい大丈夫だろ」なんて思っていたコントレイルにまで猜疑の目を向けるようになってきて予想は週初めよりも後退しているといっていい。
コントレイルの死角
コントレイルの怪しいと思う点は、この馬のデビュー当初にさかのぼる。
陣営は当時この馬を『マイラー、よくて皐月賞までの馬』といったような見立てをしていた。
私も馬名の響きが良かったことと、安室奈美恵がこんなタイトルの曲出してたよな、というどうでもいい理由で、一時はPOGのリストに選んだのだが、兄姉(バーンフライ、アナスタシオ)の成績をチェックして「ダメだ、これは大物感に乏しいディープだわ」とリストから外してしまった経緯がある。
なにせ兄姉はダートの1400mがベストという馬たちだったし、いくら父がディープに変わったとはいえ、これほどの歴史的名馬が誕生することは、当時は想像すらできんかった。
そんなわけで、この期に及んでその血の危うさがこの大一番で露呈されるのでは…と一抹の不安を感じてしまったりするのだ(競馬のキャリアが長くなれば長くなるほど疑い深くなるもんだね)。
神戸新聞杯があまりに強すぎた点、ギアチェンジの反応も良すぎた点、そうしたことが逆に今回の不安に繋がるかもと思ってしまうのは天邪鬼の邪推なんだろか。多分そうだとは思う。
神戸新聞杯組
神戸新聞杯組の勝ち馬は、過去10年7頭が出走して4-1-1-1、上がり2位だった馬も2-1-1-0。
これを見れば、コントレイルが3着を外すことはほぼないだろうから、素直にコントレイルから流しとけって話になるんだろう。
ちなみに神戸新聞杯組で上がり1位が5-3-0-2、これは今回ヴェルトライゼンデに該当。
結局、この2頭なのか…?
この組は4着以下だった馬は本番で連対できない。
4着以下だった馬は0-0-2-37(4、5着馬が3着1度ずつで6着以下は壊滅…)
このデータで、穴として気になっていたマンオブスピリットが「はい、消えた」
セントライト記念組
セントライト記念組も過去10年で3着以下で好走した馬はわずか一頭、クリンチャーだけ。
3着以下は0-1-0-27
他のレースでは、前哨戦は余裕残しで凡走、本番は本気仕上げで巻き返すというケースがあるものだけど、こと菊花賞に限ってはほとんどそういう事例がない、特に近年は。
このデータからは、巻き返しもありそうに思えるガロアクリークやヴァルコスまで「はい、消えた」となってしまう。
かといって、今年、データをクリアしている神戸新聞杯3着のロバートソンキー、セントライト記念1着バビット、2着サトノフラッグ、これらの馬たちはどうもピンとこない。
淡い期待の穴馬
かくなる上はデータを度外視して一頭の馬にスポットを当てて検証してみたい。
その馬の名は、サトノインプレッサ
なぜこの馬がこの菊花賞に出走してきたのか、出走させたのか、そこが疑問でならない。
というのも、里見氏には今回サトノフラッグがいる、矢作氏にはいわずもがなのコントレイルがいる。
すでにサトノダイヤモンドでこのレースを制した里見氏にとって、G1レースの中でも何が何でも欲しいタイトルでもあるまいし、普通に考えればわざわざ中1週で無理して出走させる意義は乏しい。
しかし、そこは奇才の矢作調教師。
かつてはOP特別2着からの前代未聞の連闘策でモズアスコットに安田記念を勝たせたほどの名伯楽だ。
当時は最後までルメールが騎乗にこだわっていたくらいで勝負度合いの高さはうかがえたので、今回のケースと同等には扱えないが、矢作師なら何か秘策があるのでは?と不気味さを感じてしまう。
凡人の私には、この参戦の意図は見いだせないが、それでも参戦させてくるのは逆に何かしらの意図があるのでは?と裏読みして段々気になってきてしまった次第だ。
データ的には用無しとはいっても、そもそも毎日王冠からの臨戦自体に前例がない。
先ほども述べたが、今年は神戸新聞杯組の1、2着馬以外のデータクリア組をそこまで信用していないので、結局どれかの馬が一頭ぐらいデータブレイクすると仮定すれば、このような突拍子もない臨戦の馬が突っ込んできたっていいじゃないか。
純粋な能力評価でも3連勝で重賞(毎日杯は相手は弱かったけど)を制するほどだから、まともなら世代上位といっていい。
大きく負けたのは短縮ローテの2戦。いずれも明確な敗因はあった。
NHKマイルCは外枠のうえに展開最悪、毎日王冠は出遅れてレースに参加できず。しかし、これはいい調教代わりになったのでは?と良い方に解釈。
血統だけを言えば同じディープ産駒でも、コントレイルよりは適性がありそうだし、京都も2戦2勝、母サプレザも、外国馬ながらマイルCSで幾度となく上位争いを演じた京都巧者であった。
ダービー時も無茶なローテで決して順調に来ているようには見えなかったが、ロスなくソツなく回ってきたとはいえ、ヴェルトライゼンデとタイム差なし、上がりは0.4秒上回っていた。
当初は2勝クラス勝ちの馬たちを穴で狙おうと思っていたけど、アリストテレスあたりはルメール効果で過剰人気、もはや穴レベルとも言えないし、それなら実績も能力面もアリストテレスよりも上ながら穴の資質を秘める本馬を狙ってみるのも面白いのではないか。
もう一頭の淡い淡い期待
あとは内枠に入ったらちょっと気になるとTwitterでツイートしたディアマンミノルが見事に抽選をくぐり抜けて最内枠に配置された。
正直、不良馬場を勝った後の中1週はきついよな~と思いつつ、使いつつ馬体重を増やしている点はいいし、まだ休み明け3戦目だし、道悪(タフ馬場)も歓迎だし、同じ2勝クラスちならアリストテレスよりも全く人気のなさそうなこっちかなと。
以上、かすかな期待の穴2頭でした。またこれから変わるかも(笑)
菊花賞よりも富士Sの方が楽しみ。本命候補はランキング欄に。
今週も応援よろしく。
1970年代生まれ。生粋のギャンブラー(中央競馬のみ)でありながら、自然散策や温泉、寺社仏閣巡りなど一見すると相反するような殊勝な趣味を持ち、毎週のように出かけているので馬券は旅先で買うことが多くなっている。便利な現代に感謝。ほか、三国志や中韓歴史ドラマをこよなく愛し、中国4000年の歴史を持つ気功や太極拳などもかじっている。実生活では愛猫との2人暮らし。セミリタイアを夢に、競馬だけでなく、株式投資やFX、せどりなどいろんな金稼ぎには大いに興味あり。このブログもアフィリエイトやGoogleアドセンスを始めるきっかけとして立ち上げた。