今年のヴィクトリアマイルは上位人気馬に死角が多いので予想が楽しい。難解だけどもやりがいはあるってヤツだ。
上位人気といってもどの馬が1番人気になるかもよく分からないくらいだが、私の中で死角のある人気馬といったらデアリングタクト。
彼女の復帰は当然喜ばしいが馬券に私情は挟めない。休み明けもかつてほど不利な臨戦ではなくなった昨今とはいえ、本馬の場合は繋靭帯炎なら引退も考えさせるほどの重傷。休み明けに強いノーザンファーム産馬でもなければ、松山騎手も「以前と歩様が違う」といった慎重なコメント。
この馬が不利を克服して激走したらそれはそれで嬉しいし、その時は割り切ればいいだけのことだ。
次はレイパパレ。大阪杯からの臨戦は、過去10年2-1-1-1のほぼ鉄板ローテ。牡馬相手の中距離戦を辿ってきた馬が牝馬限定のマイル戦で優位に動けるのは当然といえば当然だが。
ちなみに、このローテを辿ってきた過去の馬たちはというと↓の通り。
ヴィルシーナ 1着 大阪杯4番人気6着
メイショウマンボ 2着 大阪杯3番人気7着
ショウナンパンドラ 8着 大阪杯7番人気9着
ショウナンパンドラ 3着 大阪杯4番人気3着
グランアレグリア 1着 大阪杯2番人気4着
ヴィルシーナはこの時点ではG1で2着止まりも、前年の3冠全てでジェンティルドンナの2着なら並のG1馬より上という扱いでいいだろう。他の馬も全てが3冠のいずれかを勝っている。
そういう意味で今年のレイパパレも大阪杯を勝っているわけだから実績面に不足はない。
…のだが、私がこの馬を完全には信頼しきれないのは、あの大阪杯は馬場の巧拙と勢いだけで獲ったものという疑惑が拭い去れないからだ。その後の結果を見ても、何かしらのバイアスが働かなければ、コントレイルやグランアレグリアに楽勝できるほどの馬ではない。
それでも、その後も牡馬相手の中距離戦線で善戦しているし、強いことは分かっている。しかし、流れに恵まれなかったり、気性面の危うさを露呈すると、あっさり崩れることも分かっている。
かつて大阪杯からヴィクトリアマイルで馬券になった馬の多くは、大阪杯で力を発揮しきれず、むしろその一戦をガス抜きにして目標としていたここで結果を出したというケースが多い。いわば強い牡馬との一戦を叩き台にして初めから本番はこちらよ、といったように。
例外としてグランアレグリアは本気で大阪杯を獲りに行っていたとは思うが、とはいえ大阪杯が休み明けで、ヴィクトリアマイルが休み明け2戦目。図らずも大阪杯を凡走したことで、ここに向かう臨戦としては完璧な形となっていた(だからこそあそこまで強い競馬が見せられた)。
レイパパレに関しては、当初の狙いはヴィクトリアマイルではなく大阪杯。その目標に向けて金鯱賞をひと叩きして、万全の態勢で挑み、そして全力を出し切って2着に激走。表面上は余力があるからこそここにも参戦してくるのだろうが、今まで3走続けて使われたことのない馬だけに、激走後の一戦という点に一抹の不安はある。
上記2頭に比べたらソダシの臨戦は悪くはないと思う。ダートへの参戦も適鞍がないからという感じだったし、当初から春の最大目標がここというイメージはあったはず。桜花賞馬にして東京マイル重賞勝ちもある点も心強い。
ダートを使ったことで芝の走りを忘れるなんてこともないと思うし、早期から活躍しているが、クロフネ産駒はイメージほど早熟ではない。それでも軸にするかとなるともう少し熟考したいが、今のところ人気馬の中では最上位評価としている。
ソングラインは昨秋の富士Sの勝ちっぷりが圧巻で、舞台適性的にも本来なら主役の一頭。
ただし、臨戦過程が微妙だ。富士Sで圧巻の勝ちっぷりを見せた後の阪神カップは大外枠だったとはいえ大敗、紅梅Sを圧勝した後の桜花賞も致命的な不利があったとはいえ大敗。
激走後の反動の出やすいタイプのような気がしてならない。もともと池添騎手のお手馬だったとはいえ、海外重賞を制覇した後ならルメール騎手とのコンビ継続もありそうなのに、ルメールが乗るのはファインルージュ(早々に決まっていた可能性はある)というのも気になる点だ。
このように上位人気候補を分析していくと、どれも人気で軸にするほどの魅力には欠ける(実際の人気がどうなるかは現時点では分からないが)。
だとしたら、力の割に人気を落としている馬から妙味を得るというのが得策のような気がする。
その候補は、テルツェット、ファインルージュ、マジックキャッスル、レシステンシアあたりだろう。この中から調教、枠、データ、人気、土曜のバイアス、馬場状態などを加味して本命を導き出すつもり。もしかしたらこの候補にソダシも加えるかもしれないけど。アンドヴァラナウトも人気次第かな。
今日のところはこんなところまで。最終結論は週末に。
今週の特別戦はもうひとついい馬がいないので平場戦に期待も、数少ない特別戦の期待馬。
ただ、似たような条件のレースを先週の東京で実施しているから頭数も少なくて寂しい。この馬も多頭数向きなんだけど…
競馬の花形、芝中距離特別戦の少頭数化現象は本当に参る。馬が少ないのか(そんなことはないはず)番組編成が悪いのか…
比較的頭数の多い平場戦に期待しましょか
1970年代生まれ。生粋のギャンブラー(中央競馬のみ)でありながら、自然散策や温泉、寺社仏閣巡りなど一見すると相反するような殊勝な趣味を持ち、毎週のように出かけているので馬券は旅先で買うことが多くなっている。便利な現代に感謝。ほか、三国志や中韓歴史ドラマをこよなく愛し、中国4000年の歴史を持つ気功や太極拳などもかじっている。実生活では愛猫との2人暮らし。セミリタイアを夢に、競馬だけでなく、株式投資やFX、せどりなどいろんな金稼ぎには大いに興味あり。このブログもアフィリエイトやGoogleアドセンスを始めるきっかけとして立ち上げた。