6歳になってもファンの前で衰え知らずに走りを見せてくれるナムラクレア。省エネローテで完璧に近い戦歴のまま引退に向かう牝馬もいいが(ノースフライトとかね)、クレアのように不屈の闘志で繁殖より現役を選んでくれる馬の存在は尊い。
鉄の女と呼ばれたイクノディクタスになれとは言わないし、牝馬には繁殖という大事な仕事もあるので理解はできるが、レースで楽しませてくれてこそ競馬の本質という観点から、ナムラクレアのような牝馬は応援したい。
さて、ナムラクレアにとって争点となるのが、現役生活を1年延ばしてまで挑む今年、悲願のG1戴冠があるかどうかという点。今年の高松宮記念で成就していれば万々歳だったが、例によってデジャブのような感じでみたび2着。相性の良い中京ですら勝ち切れなかった馬が、過去3年⑤③③着のスプリンターズSで勝ち切れるのかどうか?
私は正直勝ち切れないと思っているが、半年前にサトノレーヴの0.1差だった馬がいきなり衰えるとも考えにくく、好走の可能性は十分という見方もしている。
ちょっと論点がズレるが、ナムラクレアを考える時、似たように早期から活躍して晩年までスプリント路線で活躍したレッツゴードンキを思い出す。
ドンキは桜花賞馬だったので、G1戴冠の悲願は早期に成し得ていたが、4年連続スプリントG1に出走して下記の惜しい戦歴。結局2度目の戴冠はなかった。
レッツゴードンキ
高松宮記念⑧②②⑥着(4~7歳)
スプリンターズS⑨②⑤⑤着(4~7歳)
初参戦の4歳時は高松宮記念8着、スプリンターズS9着だが、まだスプリント戦線ではG3でようやく3着レベルの本格化前。最後の年は7歳だったのでさすがに年齢的な影響もあったかと。
高松宮記念においては、5歳~6歳で2年連続2着。いずれも絶好の臨戦過程で、7歳時は年齢もあったろうが、臨戦過程も良くはなかった。
スプリンターズSにおいては、5歳時に2着でここも臨戦過程は絶好、6歳時は臨戦面の上積みがなく5着、7歳時は臨戦過程は良かったが、だからこそ競走生活の晩期に5着まで健闘できたとも言えるのでは。
要するに早期から活躍したレッツゴードンキのような馬でも、臨戦過程さえ良ければ6歳までなら上位を張れるということ。
一方、ナムラクレアについて振り返ってみると、
高松宮記念②②②着(4~6歳)
スプリンターズS⑤③③?着(3~6歳)
改めて振り返ってみて驚いたことに、高松宮記念の3年連続2着はいずれも絶好の臨戦過程とは言えない中での好走だった。もし、ひとつでも良い臨戦があれば、既にG1成就できていたのではないかと思わずにいられない。
スプリンターズSに関しては、
3歳の5着時は可もなく不可もなくの臨戦なりだったが、この時は立ち回りでもかなりの不利を被っていた。5歳の3着時においても、臨戦過程は可もなく不可もなく。3着という着順だけ見れば上出来でも、1番人気でこの結果というのもまた臨戦なりであったかと。逆に昨年の3着時はこの3年の中で最も臨戦過程が良く、4番人気3着というのも前年とは異なる。ハイペースと言えどもG1で前が止まらない中で際立つ上がりを使っていたし、このパフォーマンスも好臨戦の後押しがあったのでは。
そんな流れから、今年のナムラクレアの臨戦過程はというと…?
昨年に準じて良好⤴
もはやレッツゴードンキになぞらえた意味も途中で分からなくなってきたが、ドンキもクレアも臨戦過程の良い時は良い時なりに走れて悪い時は悪い時なりの結果ということを自分なりに確認することができた。
よって、今年のナムラクレアの好走率は高いという結論に至った。
ただし、どんな理由があるにせよ、過去3年3着までが精一杯だった馬が競走生活の晩期を迎えてG1を勝ち切るかとなると疑問符が付く。そしてどうしても脚質的に不利を被りやすい面があることも確か。
それでも前走でやらかした感のある(不可抗力もあったが)ルメールが、2戦続けて不完全燃焼に終わるとも考えにくく、ここは大きく巻き返してくる可能性が高いという見立てにしておく。あとは枠順も見て。

1970年代生まれ。生粋のギャンブラー(中央競馬のみ)でありながら、自然散策や温泉、寺社仏閣巡りなど一見すると相反するような殊勝な趣味を持ち、毎週のように出かけているので馬券は旅先で買うことが多くなっている。便利な現代に感謝。ほか、三国志や中韓歴史ドラマをこよなく愛し、中国4000年の歴史を持つ気功や太極拳などもかじっている。実生活では愛猫との2人暮らし。セミリタイアを夢に、競馬だけでなく、株式投資やFX、せどりなどいろんな金稼ぎには大いに興味あり。このブログもアフィリエイトやGoogleアドセンスを始めるきっかけとして立ち上げた。
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