狙い馬 競馬

2025 日本ダービー 臨戦過程評価

ダービーは皐月賞が終わった瞬間から、というかホープフルSの時点から◎クロワデュノールと決まっていたので、軸に関してはあれこれ悩む必要もない。ただ、この断然人気から行く以上、あまり手は広げられないし、相手選びがより肝要になってくるので、今週も楽しみながら推理ゲームを紐解いていくとしよう。

 

エムズ(→)D
戸崎騎手がカラマティアノスではなく本馬を選んだ点は少し気になる。器用な立ち回りが出来る馬で、時に展開利を得た馬が穴を開けるダービーにおいては少し不気味。とはいえいかんせんキャリア不足でタフなレース経験がない。キャリア3戦で好走した馬は過去10年で3頭いるが、すべて皐月賞で2着以上の実績馬(古くはキャリア2戦で金字塔を打ち立てたフサイチコンコルドなんていう馬もいたが)。ロジャーバローズ的なこわさを感じつつ、手が回らない。

エリキング(⤴)B
3連勝でクラシック候補の呼び声も高かった馬だが、その3戦とも8頭立て以下で直近連勝時の2着馬(ジョバンニ)以外は低調な組み合わせ。そのジョバンニが、ホープフル、皐月賞で上位争いしていることから、本馬の皐月賞が能力負けでないことは明らかだが、3連勝中でさえもすごみを感じさせるほどの強さは感じなかった(個人的感想)。川田騎手が手放さないし、叩いての上積みが見込める今回は人気次第といったところ。

カラマティアノス(⤴)C
皐月賞は最悪の臨戦過程で大敗もやむ無しだが、そもそもG1では格負けしそう。2走前に0.1差だったマスカレードボールとの比較を考えれば無視まではどうかも、戸崎騎手がこれまで騎乗してもいないエムズを選んだのがどうなのか。

クロワデュノール(→)A
皐月賞は周知の通り負けて強しの2着。東スポ杯を叩いてホープフルでパフォーマンスを上げたように、休み明けの皐月賞を叩き台にして今回もパフォーマンスを上げてきそう。皐月賞は特異な流れの中で強気の競馬を試みたことが裏目に出たが、地力勝負になるこの舞台ならどっしり構える形でもまず勝ち負け。別の視点から気になる点は、母ライジングクロス19歳時の仔(11番仔)で、兄弟で勝ち上がった産駒は3頭だけ(3勝馬が最高)。そんな母がここにきてダービー馬を輩出することなど、あるのだろうか?という懸念。本馬自身のパフォーマンスを考えれば、そんなことは気にする必要はないのかもしれないが…

サトノシャイニング(⤴)B
臨戦過程の良くなかったきさらぎ賞を完勝。負かした相手のその後の活躍も周知の通り。皐月賞は断然人気馬の対抗格になってしまったことで、8枠からでも勝ちに行く立ち回りを強いられたし、クロワデュノール同様に展開面を言い訳にできるクチ(他に不利を受けた馬も多くいたが)。その状況でクロワデュノール、マスカレードボールらと0.1差なら悲観する要素はない。ネックは前進気勢の強さ。きさらぎ賞も皐月賞も流れ的には競馬がしやすい側面があった。武豊騎手であってもテン乗りに一抹の不安。

ショウヘイ(→)C
鮮やかな勝ちっぷりだった京都新聞杯だが、スローからの瞬発戦となり、鞍上の好アシストもあって全てがうまく運んだことは確か。タフな流れのきさらぎ賞を凡走、スローな流れの京都新聞杯を好走。ダービーもスローからの瞬発力勝負になれば食い込む余地はありそうだが、例えスローに流れたとしても前走ほど楽な展開は望めそうにない。本来は別路線から勝って勢いのある馬は、臨戦的には(⤴)評価なのだが、今回のケースでは良し悪しがあって平行線にとどめた。ただ、乗りやすそうな馬だし、位置を取れる器用さとルメールが手綱を取る以上軽視はできない。

ジョバンニ(→)B
戦歴から世代上位の実力馬だが、若葉Sが格下相手に辛勝だったように良くも悪くも相手なり。皐月賞は見ての通り不利を受けていたし、当然ここでも評価が必要だが、馬キャラ的にはコーナー4つのコースで競馬のうまさを生かす形が理想。皐月賞こそが勝負の鞍だった感じもあって、ここで前走以上があるかは微妙なところ。とはいえヒモには必須だし、前走同様に不当に評価を落とすならそこそこ厚めの評価をしても。

ファイアンクランツ(→)D
勝ち味に遅いが、札幌2歳ではマジックサンズの0.2差、東スポ杯はクロワデュノールの0.4差。格下のレースでも取りこぼしているのは物足りないが、相手なりのキャラという見方もできる。前2戦から相手強化となった前走(青葉賞)でパフォーマンスを上げてきたように、強い相手に自身の力も発揮してくるタイプ。枠や展開に恵まれれば…とも思うが、この手の格下馬が穴を開ける脚質(先行馬)でもなく厳しいか。

ファウストラーゼン(⤴)D
最悪の臨戦過程だった皐月賞は大敗もやむ無し。とはいえ同様に臨戦過程の良くなかった弥生賞を勝ち切ったように世代上位の力の持ち主ではある。皐月賞をガス抜きに今回は本馬自身は走れる臨戦。逃げ馬不在だし、途中からでもハナか番手に躍り出て、しぶとさを生かす形になればレイデオロしちゃっても…とも思うが、明らかに中山向きのタイプだし、やっぱり厳しそう。

ファンダム(→)C
毎日杯はすごみさえ感じさせる強さだったが、負かした②③着馬は次走で凡走。相手に恵まれた上に究極の瞬発力勝負になったことも奏功した形(にしても人気のリラエンブレムが凡走する中で強かったことに違いはないが)。未知数な面が多い上に厩舎も若手。かつて毎日杯から戴冠したシャフリヤール(藤原&福永)になぞらえるのは違う印象。ただ、皐月賞組を割るとしたらこうした勢いのある馬なので、現時点では一定の評価。

マスカレードボール(→)B
大外枠で入れ込みもあったホープフルS以外は崩れていない世代屈指の実力馬。東京のOP重賞で2勝の実績からも舞台替わりも歓迎だし、皐月賞を上位の上がりで好走した馬はまずダービーでも走るという過去データの後押し。ただ、横山騎手が「中山は苦手」と公言していた前走こそが狙い目で、誰もが絶好舞台と分かる今回は、うがった見方をすれば罠っぽくも感じる(素直に考えれば上位評価せざるを得ない)。坂井騎手への手替わりは良し悪しだが、大舞台で手綱を任された鞍上の気概は相当なものだろう。

ミュージアムマイル(→)C
皐月賞は仕上げの甘い弥生賞を程よく負けて挑んだ好臨戦。その上、鞍上の完璧なアシストがあっての勝利。モレイラ騎手でなければ成し得なかったと思える戴冠で、これは桜花賞のエンブロイダリーに被る。能力面ではトップクラスの一頭でも、前走からの上昇度という面では他馬に見劣る。まず連勝はないだろうし、3~5着くらいのイメージ。

リラエンブレム(⤴)C
キズナ×ガリレオの本馬にとって毎日杯の上がり勝負は適性不向き。3番人気のキングノジョーも大敗したように、特殊な流れで能力通りに決まらなかった印象もある。新馬、シンザン記念を連勝した時のパフォーマンスはG1戦線でも通ずると思わせたし、前走だけでバッサリ切ってしまうのは早計かも。血統的に距離延長は歓迎。前走1番人気から急落の状況ならヒモに警戒しても。

レディネス(→)D
プリンシパルSは臨戦過程が良かった上に鞍上のイン突きがハマった上で、それでも低調な相手に辛勝。ペースを考えれば着差以上に強かったが、弥生賞では凡走しているように、G1で通用するにはもう少し時間が掛かる印象。稽古の動きはここに入っても随一だが、本格化は夏を超して。

 

A
クロワデュノール

B
エリキング
サトノシャイニング(高速馬場向きで道悪になると微妙)
ジョバンニ(中山向きでパフォーマンス下げそうだが、内枠なら競馬のうまさを生かせそう)
マスカレードボール

C
ショウヘイ(京都向きだがルメール頼み)
ファンダム(未知数な面が多く人気次第)
ミュージアムマイル(中山向きでパフォーマンス下げそう)
リラエンブレム(道悪で穴)
カラマティアノス(内枠で穴)

現状残したのはこのあたり。意外にも皐月賞組同士で決まったのが10年中3年だけなので、別路線組も警戒はしつつ、それでもオークスのような波乱はなさそうな予感。追い切りや枠なども見てもう少し絞り込んでいきましょう。ダービーは3連単も買うつもりなので、勝ち切れる馬、連対ならできる馬、3着までの馬といった感じで、しっかり各馬を見極めていきたいです。

 

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特別戦からの注目馬(前走あたり人気が落ちると見ていたが、まさかの1番人気で妙味がない上に鞍上との手も合わず厳しい流れを早仕掛け。2走前もまともに走れておらず、スムーズなら巻き返せる。そろそろ人気が落ちないかな)

 

先週挙げた馬

・ライトニングゼウス(2番人気8着) テンから行きっぷりが悪く不可解な敗戦。状態疑問。今年1勝の勢司厩舎の厩舎力なのかと思ってしまう

・バレルターン(1番人気2着) 多頭数向きの馬が7頭立て。この頭数では馬券も買えません

 

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