本来ならコーナーリングが必要ない分、最も公平なレースになると思われたアイビスサマーダッシュが、いまや枠順により最も不公平な重賞のひとつとなって久しい。ここまで枠順によって有利不利の生じる場所で重賞をおこなう意味はいったい…と思ってしまうのだが、あいにく今週はこのレースしか重賞がない。
個人的にこの世で最も興味のない重賞といっても過言ではないのだが、「あなたはなぜ予想をするのか?」と問われたら、「そこにレースがあるから」と答えるしかないわけで、本日は不本意ながら(w)このレースを予想しよう。
このレースはあれこれ考える必要はない。韋駄天S出走馬を買っておけばいい。韋駄天Sの設立された2014年以後の7年、この組が馬券から外れたことはなく、うち6年は2頭の韋駄天S出走馬が馬券になっている。
7年中4年が前走で韋駄天Sを使っていた馬、3年が2走前に韋駄天Sを使っていた馬。必ずしも前走に限らないという点は注意が必要だ。
でもって今年の韋駄天S組は6頭。
結構いるなぁ、そりゃこの中のどれかが馬券になるのは当然か。
過去のデータだと韋駄天Sを勝ってここに挑む馬は【1-2-1-0】
今年の該当馬はタマモメイトウ(→↘)
しかし韋駄天Sは14番人気での辛勝。外ラチ沿いをロスなく巧みに走らせた鞍上の好アシストが光り、稍重馬場で時計が掛かったことも幸いした。この手のタイプ(人気薄かつ追い込み勝ち)の韋駄天S好走馬が過去馬券になったことはなく、ここは半信半疑。
3着 ロードエース(→↘)
こちらは初の直千でもスムーズに先行し、この舞台の適性の高さを見せた。慣れが見込める今回はさらにと期待したくなるが、一般的にはそういう見立てでも、もともと直千コースに適性があったとすれば、頭打ちとなっていたダート短距離からの臨戦は上昇だったはずで、直千⇒直千の今回は慣れはあったとしても臨戦面からは平行線という見方もできる。
わざわざ松山騎手を手配するあたり軽視はできないとはいえ、こちらも9番人気での好走。過去、韋駄天S出走組でここで馬券になった13頭中12頭が韋駄天Sでも5番人気内に評価されていたというデータが重くのしかかる。ただ一頭の例外は韋駄天S10番人気5着だったナインテイルズだが、こちらはその次の1200m戦を勝ち上がっての臨戦で勢いに乗っていた。
4着 アルミューテン(→↘)
この馬は勝ったタマモメイトウよりも更に後方16番手から差し込んできた馬。逃げたケイアイサクソニーが2着に粘る流れだったとはいえ、道悪で差しも利くバイアスだったと推察するのが妥当。過去にこの舞台での実績はあるが、7歳牝馬にして更にパフォーマンスを上げてくるかとなると微妙。
7着 ビリーバー(→)
韋駄天Sでは2番枠から出遅れの二重苦で7着なら良く走った方か。昨年の当レースの3着馬でこの舞台の実績もあるし、前走のパラダイスSは東京芝1400mで全く合わない条件(かつ出遅れ)。合わない条件⇒合う条件という臨戦面の上昇はある。ただ、前走も前々走も、さらにその前の一戦も出遅れている点は気になる。この悪癖は直千戦では致命的。今の段階ではスタートでどうなるかも分からないリスクがあり、軸に近い高評価を与えるのは難しい。
9着 ライオンボス(→↗)
この条件のマイスター的存在。前走も好走していれば今回も断然人気に支持されていただろうが、大敗してしまったから悩ましい。なぜこれまで6戦4勝2着2回だったこの舞台で凡走してしまったのか…?
推察すると、この馬はデビュー戦の8着を筆頭に間隔の空いた時の好走例が少ない。前走もひと息入った後の一戦だったし、陣営としても今更OPを取りに行く必要もなく、昨年取りこぼした今回が本番という思いは少なからずあったと思われる。その余裕(油断)がもたらした敗戦と思えば、ここはしっかり変わってくると見るが妥当。ただ、誰もがそう思っているから大敗明けでも人気するのが気に食わない(笑)。6歳になって意外と既に燃え尽きた説があってもおかしくはない。
12着 ヒロイックアゲン(→)
2走前に1200m重賞で4着するぐらいだから7歳とはいえまだ極端な衰えはない。昨年10月には当舞台のリステッドを鮮やかに逃げ切った実績もある。何気に昨夏以後、大きく崩れたのは得意なはずの前走だけという皮肉。7歳牝馬がここで一変するか?となると微妙だが、本来この舞台は得意だし、人気とのバランスを考えれば穴として一考も。
以上、必ず馬券になるはずの韋駄天S組で積極的に買いたいほどの馬がいないという結末に…
一応、ライオンボスを筆頭評価とするが、大敗明けの人気馬(もしかしたら一番人気?)を買うぐらいならレース自体をパスするし、ここは韋駄天S組以外から軸馬を定めて、機械的に韋駄天S組と組み合わせるという作戦でもいいかもしれない。
韋駄天S組が幅を利かせる一方で、過去10年、前走1200m以上組も必ず馬券になっている。となると候補馬は下記4頭あたりか。
オールアットワンス(→↗)
臨戦過程自体は悪くない。ただ、この馬が重賞級かというと微妙な感じもある。ギャロップでは◎が3つ。これだと妙味がないし、軸級で買うほどでは…と思ってしまう。
グレイトゲイナー(→↗)
今年に入って本格化。崩れたのは新人騎乗で出遅れて流れに乗れなかった4走前だけ。前走では差す競馬でも好走し、逃げ差し自在のレース振りから初の直千競馬にも対応してくれそうな予感。姉フクノドリームが福島1200mからの臨戦で当レースを2着した適性面にも期待が持てる。
モントライゼ(→↗)
前走は不利の影響も大きかったし、3歳スプリント路線では上位の力を持つ馬。川田騎手を配しての参戦はノーザンの本気度も感じる。枠さえまともなら普通に上位争いしてきそう。ただ、当舞台はSS系が不振。良馬場で極限のスピード勝負になった時に破綻を生じてもおかしくはない。これも上位人気必至だし、未知数な条件でこの状況ではオッズ的妙味は皆無か。
ロジクライ(→↗)
8歳馬となったが稽古の動きの素晴らしさはいまだ衰えず。というかこの中間は近走の中でも抜群の仕上がり過程にも映る。とはいえ2年以上馬券内なしのこの馬がここで一変するか?となると、やっぱり厳しいかなぁ…
以上、韋駄天S組からも他組からもほとんど買いたい馬がいないという結果。。。
その中でも現時点で推せる馬(強いて言えば)は…
・ライオンボス(良馬場なら変わりそう)
・ビリーバー(スタート次第でまだやれる)
・ヒロイックアゲン(前走度外視すれば)
・グレイトゲイナー(穴)
モントライゼ、オールアットワンスは人気次第。トキメキが使ってくるようなら少し気になる。
何にせよ枠順だね。気になる馬が外枠に入ってそれでも買うかどうかというレースだけども、ひとまず予想は楽しみました。ご馳走様(笑)
↑今週は2場で特別戦からの狙い馬が乏しく未勝利や平場から勝負レースを探すことになりそうだけど、今のところ面白そうな馬を。
そういえば、先週は平日限定推奨馬としてジオフロントを挙げたんだけど、当日、清水厩舎&福永騎手の同じコンビでコナブラックがその前のレースで勝ってしまった。不思議と同じコンビの出走馬が同日にいた場合、いずれも勝つ(馬券になる)というケースは稀で、私自身も嫌な予感はしつつも購入したら嫌な予感的中だったという…(ただ、そのジンクス?が分かっていたので複勝勝負は避けることができた)。この同厩舎&同騎手の豆知識(?)、頭に入れておいていいかも。
1970年代生まれ。生粋のギャンブラー(中央競馬のみ)でありながら、自然散策や温泉、寺社仏閣巡りなど一見すると相反するような殊勝な趣味を持ち、毎週のように出かけているので馬券は旅先で買うことが多くなっている。便利な現代に感謝。ほか、三国志や中韓歴史ドラマをこよなく愛し、中国4000年の歴史を持つ気功や太極拳などもかじっている。実生活では愛猫との2人暮らし。セミリタイアを夢に、競馬だけでなく、株式投資やFX、せどりなどいろんな金稼ぎには大いに興味あり。このブログもアフィリエイトやGoogleアドセンスを始めるきっかけとして立ち上げた。