桜花賞の連動レースは間違いなくチューリップ賞。
この組から買っていれば容易に当たるレースであった(もちろんその中で選択を誤らなければだが)。
阪神競馬場のコース形状が変わり、実力馬がそのまま能力を発揮しやすくなったその年(2007年)に、ダイワスカーレット、ウオッカという歴史的名牝が桜花賞をワンツーしたが、この2頭はチューリップ賞でもワンツーしていた。
以後、その翌年だけはトールポピー(チューリップ2着)、エアパスカル(チューリップ1着)、オディール(チューリップ3着)の3頭のチューリップ賞経由馬が桜花賞で馬券に絡めなかったが、その翌年はブエナビスタ、ジェルミナルの2頭、さらにその次もアパパネ、エーシンリターンズの2頭が桜花賞でも馬券になった。
その次の2011年は、メデタシ(チューリップ3着)とライステラス(チューリップ2着)の2頭が桜花賞に挑み、両頭ともに馬券に絡むことができなかったが、本来であればライステラスの4馬身先に先頭ゴールインしていたレーヴディソールが桜花賞でも馬券になるはずであった(故障により出走回避)。
それでも、チューリップ賞で6番人気3着、それ以前の主な成績は未勝利勝ちとエルフィンS5着しかなかったメデタシが11番人気ながら本番で4着と気を吐いたのだから、やはりチューリップ賞組は明らかに分のいい臨戦といえるだろう。
以後、2012年(1頭)、2013年(3頭)、2014年(2頭)、2015年(3頭)、2016年(2頭)、2017年(2頭)、2018年(2頭)、2019年(1頭)、2020年(2頭)というように、半数以上の年でチューリップ賞が幅を利かせている。
であるならば、今年の桜花賞も素直にチューリップ賞組のメイケイエール、エリザベスタワー、ストゥーティのいずれかから買えばいいということになりそうだが、気がかりな点もある。
2007年以後、2年だけチューリップ賞組が馬券にならなかったが、そのうち1年はチューリップ賞を1.1倍で勝ったレーヴディソールの回避によるもの、となると実質2008年、1番人気のトールポピーが派手に負けてしまった年だけとも言える。
この年のチューリップ賞というのが、テンの3Fが36.1。
このスローな流れで着差も付きにくく、1~3着までがいずれもハナ・ハナの大接戦だったのだが、今年のチューリップ賞は、その年を超えるチューリップ賞史上でも類を見ないほどに遅いテンの入り(3F36.3)となり、1~3着馬の着差もトールポピーの年を彷彿とさせる僅差、というか勝ち馬に関しては同着。
この不穏な酷似が今年のチューリップ賞組をどう取捨したものか悩ませてくれる。
私としては、そうは言ってもチューリップ賞の権威はまだあると思いたい。
中でもやはり筆頭はメイケイエール。
ロデオになるほど掛かった挙句、途中でハナに立ってしまったあのレース内容を懸念する向きは当然あるだろうが、あくまでも超スローの前哨戦。
本番はあれより遅いペースになることは考えにくく、さらに馬自身もガス抜きができたはず。小倉2歳、ファンタジーSというテンに速いレースを経験した後の阪神JFだってスローで乗りにくかったはずだが、それでも直線、一瞬は全てを飲み込むほどの末脚を披露した。
その一戦から更に頭数が減った上にペースも遅くなり、乗り難しさという点では前走のチューリップ賞がピークのはず。ノリだと、エリザベス女王杯のノームコアしちゃう可能性はなきにしもあらずだが、あの時は誰もが想定しないまさかの逃げ。
今回のように、もしかしたら逃げてしまうのでは?と皆が危惧している時には案外逃げないのがノリという男でもある。
かつてメイケイペガスターという気難しい馬がいたが、武豊騎手で若駒Sを3着した後、ノリに乗り替わった共同通信杯を完璧なアシストで勝ったことがあり、今回白羽の矢が立ったのも、何気にメイケイペガスター再びということなのかもしれない。
何せ、現在50%の抽選対象とはいえ、これまで4戦、我ら(購買者)のことなど気にも留めずに、桜花賞に備えて競馬を教えることだけに専念してきたオパールムーンをあっさり手放し息子へバトンタッチするのだから、これはかなりの意慾の表れでは?
…なんていろいろ推理?妄想?するのも楽しくて勝手なことを述べてきたけど、最近は直行ローテがもてはやされて、いずれはチューリップ賞組を阪神JF組が取って代わってしまうのだろうね。
個人的には実力馬がチューリップ賞から桜花賞という王道路線を歩む姿を見たいものだけど、この3年の勝ち馬がいずれも直行なわけだから時代は変わりつつある…。
今年もしチューリップ賞組が絡むとしても、きっと勝ち馬にはなれないんだろうなぁという気がするね。
さて、明日は想定。また新潟も足しての3場開催。新潟は一番嫌い(苦手)な競馬場だから福島がないのは痛いけど、でも何だかんだいって選択肢が増えるのは嫌じゃないかな。いい馬いて欲しいな。
桜花賞で密かな期待馬(メイケイエールじゃないよ)
1970年代生まれ。生粋のギャンブラー(中央競馬のみ)でありながら、自然散策や温泉、寺社仏閣巡りなど一見すると相反するような殊勝な趣味を持ち、毎週のように出かけているので馬券は旅先で買うことが多くなっている。便利な現代に感謝。ほか、三国志や中韓歴史ドラマをこよなく愛し、中国4000年の歴史を持つ気功や太極拳などもかじっている。実生活では愛猫との2人暮らし。セミリタイアを夢に、競馬だけでなく、株式投資やFX、せどりなどいろんな金稼ぎには大いに興味あり。このブログもアフィリエイトやGoogleアドセンスを始めるきっかけとして立ち上げた。